暁 〜小説投稿サイト〜
恋姫伝説 MARK OF THE FLOWERS
第九十話 孔明、秘策を授けるのことその九
[2/2]

[8]前話 [9] 最初 [2]次話

 気軽な言葉で返す李典だった。
「ほな早速作ろか?」
「御願いできますか?」
「御礼はお菓子でええで」
 白い歯を見せて笑って。孔明に言った。
「ケーキがええな」
「ケーキですか」
「孔明ちゃんのケーキは最高に美味しいさかいな」
 だからだというのだ。
「あのチョコのケーキがええわ」
「わかりました。それじゃあ」
「この戦いが終わってからな」
 何気に危険な旗が立ってしまった。
「一緒に食べよで」
「はい、一緒に」
「こんなこと言うとけったいなことになりそうやけどな」
「大丈夫ですよ。皆さん死にません」
「それは大丈夫なんかいな」
「星も見ましたが」
 孔明は星から多くのものを知ることができる。軍師として占星術も身に着けているのだ。
「皆さんこの戦いではです」
「死なへんねんな」
「苦難は続く様ですが」
 このことはだ。やや暗い顔で話す孔明だった。
「ですが死ぬことはないようです」
「っていうと苦難の後の大団円かいな」
「そうなると出ています」
「何や、王道やねんな」
「そうですね。王道ですね」
「そやったら安心して戦おか」
 ここでも白い歯を見せて笑う李典だった。
「どうせ戦うんやったら幸せな結末が一番やさかいな」
「そうですよね。最後の最後はね」
「ハッピーエンドがええさかいな」
 こんな話をしてだ。孔明はまた一つ策を用意した。こうしてこの世界の為のあらゆる策が仕掛けられだ。都の南での決戦となるのだった。


第九十話   完


                      2011・6・16
[8]前話 [9] 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ