不合格率66%
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がり、不気味な笑みになっている。だが、敵意があるわけではない事は分かった。渋々ではあるが、話を聞く事にした。
「それで?話って何だ?」
「……下忍選抜試験には合格できそうか?」
「するさ。必ず」
「そうか……今年卒業試験に合格した一族の者のうち、残っているのはお前とアズサだけだ。下忍になれば一族の者として貢献してもらわねばならん」
言葉を重ねる度にハルマの顔が歪む。千手一族に貢献するつもりなどない。お前達がしてきた事を忘れたのかと叫んでやりたかった。
話を聞くだけ無駄だった。これ以上、聞くのは時間の無駄だろうと判断したハルマは千手ソウマの横を通り過ぎ、家に入る。
「明日の準備をしなくちゃな」
『奴を八つ裂きにしなくてよいのか?妾なら貴方に力を与えられる。全てを思い通りにする力を』
そう囁く声には聞こえないフリをした。
朝の10時。ハルマ達の目の前にはフェンスで囲まれた広大な森が広がっていた。そこはは第4演習場として、忍達の修行の場として親しまれている。これからハルマ達はこの場所で演習をする事になる。
「さてと。それじゃあ、始めましょうか」
影分身体のリンネが3人に説明を始める。右手には忍と書かれた巻物がある。今回の演習はあの巻物を探し出すようだ。
「ルールはいたって簡単。明日の日の出までにこの演習場内にある忍と書かれた巻物を私のいる中央の監視塔まで持って来れたら終了よ」
「巻物は1つしかないからどうするか考えてね」
ハルマはリンネの言葉に違和感を覚える。一見すると2人との奪い合いが焦点となるように感じるが、ならばこの違和感の説明がつかない。リンネを見ると彼女はニヤリと笑う。やはり何かあるのか。しかし、その正体が掴めない。
そうこうしているとリンネが開始の合図を告げる。考えている時間は無さそうだった。
「それじゃあ、始め!」
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