最終章:無限の可能性
第266話「再会の王達」
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輝を見て慌てる事なく、“意志”を固めていた。
「生命の底力、見せてやる!!」
―――“可能性の一筋”
掌に“性質”と共に理力が集束する。
そして、その理力が大剣のように伸び、迫る極光を穿った。
「(……やはり、神界の存在は集団戦に弱い)」
理力の量で見れば、敵の圧勝だっただろう。
だが、その理力の極光には“性質”がない。
その“性質”の有無による差だけで、優輝は攻撃を凌ぎ切った。
「ッ……!」
そして、それに動揺した神々の隙を、他の三人は見逃さなかった。
オリヴィエとクラウスはそのまま跳躍して突貫し、緋雪は転移で肉薄する。
「なっ……!?」
「本命は私じゃないよ!」
死角への転移且つ、一撃が強力な緋雪。
それは敵もよく理解していたため、緋雪の攻撃は防がれた。
だが、その攻撃は一撃だけではなく、威力が減った代わりに連撃だった。
明らかな、緋雪の攻撃への意識の誘導だ。
「本命は……」
「こいつらか!」
「はぁっ!!」
「せぃっ!!」
緋雪が“破壊の瞳”で理力の障壁を破壊する。
そして、間髪入れずにオリヴィエとクラウスが渾身の一撃を放つ。
「だがっ!」
「ッ……!」
しかし、それすら新たに展開された理力の障壁に阻まれた。
「動きを―――ッ!?」
“止めたな?”と言葉が続く前に、その神は仰け反る程の衝撃を受けた。
やったのは、優輝だ。
「……防いだと思った直後の攻撃だよ」
そう。本当の本命は、オリヴィエとクラウスの攻撃を防ぎ、油断した直後。
優輝がさらに体勢を崩した事で、二人の第二撃が完全に入る。
「本当に、集団戦が苦手だな」
「しまッ―――がぁっ!?」
さらに、そちらへ意識が向かった隙を、優輝が転移と同時に突く。
体を捻った強烈な蹴りによって、叩き落す。
「同じ“性質”同士や、眷属と共に戦うならいざ知らず、ただ洗脳された者同士で、互いに“性質”で干渉しないように純粋な理力で戦う……さすがに人間嘗めすぎだ」
迫る攻撃を全て受け流し、転移でさらに一人捕まえつつ、優輝は言う。
“性質”が世界そのものの“領域”で相殺されているとはいえ、“性質”を使わない純粋な理力で戦うのは優輝からすれば愚の骨頂だ。
純粋な理力はそれこそただのエネルギーの塊だ。
導王流でなくとも、その攻撃は受け流そうと思えば受け流せてしまう。
そして、優輝の“性質”による攻撃の相殺も容易となっていた。
「……捉えた」
「こちらには、確実に“領域”を削る技があるんだぞ?」
―――“|破綻せよ、理
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