最終章:無限の可能性
第266話「再会の王達」
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「わかってる!もうひと踏ん張りやで、皆!」
アインスの呼びかけを聞いて、はやてはすぐさま指示を出す。
驚きはしたが、起きた事自体は“援軍が来た”だけだ。
ならば、すぐに切り替える事は可能だ。
自分に出来る事、それだけを意識して、はやて達は戦闘を再開した。
「クラウス、まだ行けますか!?」
「当然!」
一方、オリヴィエとクラウスは、僅かとは言え疲労が蓄積していた。
英雄として召喚され、神界の“天使”と戦える程の後押しも受けている。
実際に“天使”を何人も仕留めているが……それでも、苦戦は必至だった。
それでも、まだまだやれると奮い立ち、襲い来る敵を迎え撃つ。
「ッ!?」
その時、迎撃しようとした敵が二筋の緋い極光に呑まれる。
さらに周囲の“天使”には剣が飛んで行っていた。
「久しぶりだな。オリヴィエ、クラウス」
「っ、その声は……!?」
「まさか……ムート……!?」
オリヴィエとクラウスの目の前に、優輝が降り立つ。
遅れて、緋雪が砲撃魔法を弓矢として放ちつつ降り立った。
「私もいるよ」
「シュネーまで……」
「あは、さすがに驚くよね」
姿は若干変わっている。
それでも、オリヴィエとクラウスにはわかった。
目の前の優輝と緋雪が、かつてのムートとシュネーである事に。
「……そうですか。再会、出来たのですね」
「えっ!?そんなに泣くほど!?」
もう悲しみを持たない緋雪の目と、優輝と普通に並び立っているその様子を見て、オリヴィエが感極まったように涙を流す。
自分達では成し得なかった光景を見たかのように。
「僕たちと同じように召喚された……という訳じゃないみたいだね」
「ああ。二人の知るムートとシュネーは確かに死んだ。……でも、世界や時代を経て、生まれ変わったんだよ」
「なるほど……」
詳細を説明する暇はなく、簡潔に伝える。
クラウスも詳しく聞こうとせず、今の状況に向き直る。
「再会の喜びを分かち合いたい所だが……」
「……どうやら、そうはいかないようですね」
涙を流していたオリヴィエも、上空にいる神々を見て気持ちを切り替えていた。
優輝と緋雪が来た影響からか、このベルカを襲撃する数も増えていた。
それだけ、二人……特に優輝を敵も警戒しているのだ。
「……一人で十人ぐらい倒せればいけるか?」
「……やるしかないでしょう」
一対一でさえ、負けるかもしれない強さなのだ。
それが、三桁近い数いる。
「大丈夫。私達なら勝てるよ」
だが、それでも勝てると、緋雪が断言する。
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