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夢幻水滸伝
第百六十九話 適時投入その四

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「余裕がないね、今は」
「確かにそうですね」
「今のところは」
「どうにもですね」
「こっちの数が少ないですね」
「兵の数が」
「何といっても星の人がね」
 つまり自分達がというのだ。
「戦向けの人が全部一騎打ちに出ていてね」
「あまりおられないですね」
「どうしたものか」
「ここは一体」
「一つしかないよ、一騎打ちに勝った人が戦場に来るまでね」
 それまでというのだ。
「待つしかないよ」
「待つことも戦のうちですか」
「要するに」
「だからですか」
「ここは耐えるしかないですか」
「そうだよ、頑張るよ」
 こう言ってそうしてだった。
 麻友も今の状況を見て攻めきれないもどかしさを感じていたがどうしようもないことに歯噛みしていた、そして。
 戦局が遂に動く時が来た、芥川は瑠璃子と由香、紗枝、雅美に言った。
「よし、すぐに戦場に行くんや」
「早速ですね」
「戦場に出てですね」
「兵を率いて戦場で戦え」
「自分も攻撃に加わって」
「そや、この時を待ってた」 
 芥川は貝殻の向こうにいる四人にこう返した。
「まさにな」
「一騎打ちに出た星の人が勝つ時を」
「それで戦場に出る時を」
「そういうことですね」
「まさに」
「そや、そやからな」
 それだけにというのだ。
「自分等に言うで」
「はい、行って来ます」
「それで戦ってきます」
「戦場で思う存分」
「そうしてきます」
「そや、流石に自分等も今は怠けんな」
 芥川は四人のその性格からこのことも言った。
「そういえば」
「そら今は戦してますから」
「働く時は働かんとあきませんから」
「そやからです」
「一生懸命やらせてもらいます」
「そやねんな、ほなな」
 それならとだ、芥川は四人にあらためて言った。
「四人は第四十五、四十六、四十七、四十八師団をそれぞれ率いてな」」
「そうしてですね」
「戦うんですね」
「これから」
「そうして戦うんですね」
「それで敵軍を北東から思いきり攻めて」
 そしてというのだ。
「そこから圧力をかけるんや」
「今日本軍は連合軍を南から攻めてますけど」
「そこからも攻めてですね」
「そうして圧力をかけて」
「敵を追い詰めますか」
「そうするんや、ほなそうしてもらうで」
 こう四人に命じた、すると四人は早速芥川の采配通りに動きはじめた。彼はその動きを狐に乗って空から見て言った。
「まずはや」
「あの四人をやな」
「動かした、これでかなり楽になるで」
「四人おるとな」
「あの四人は何だかんだで強い」
 戦闘が出来るというのだ、そして采配も。
「そやからな」
「戦に入ってくれて有り難いな」
「ほんまにな、そやからな」
 それでというのだ。
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