90 広島の土産
[2/3]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
ら、中に入って。今、うちの子呼ぶわね」
まき子は二階に行き、娘を呼ぶ。
「かよ子、まるちゃん達が来たわよ」
「あ、うん」
かよ子は降りて来て皆と居間に集合した。
「ねえ、ねえ、かよちゃん、お土産って何〜?」
まる子が聞いた。
「これだよ」
かよ子は三河口から貰った土産を出した。
「紅葉の形してるね」
「これ、もみじ饅頭って言うんだよ。広島で一番有名なお菓子なんだって」
「へえ、美味しいね」
「やっぱり小杉呼ばなくて良かったねえ〜」
「ちょっと可哀想かもしれなかったけど・・・」
「え、小杉がどうかしたのか?」
杉山が質問する。
「実は小杉が私達の話を聞いてて物凄いスピードで来たんだ。『食いもんなら食わせろよ!』って。でも私嘘ついたんだけど・・・」
「ま、いいんじゃねえか。あいつが来ると全部食われて俺達は結局食えなくなっちまうだけだし・・・」
「うん、そうだよね」
皆は笑い合った。
「これで大野君がいたら仲直りできたかもね・・・」
とし子はそう思ったが、杉山は断言する。
「それはねえよ。あいつ、甘いもん好きじゃねえし・・・」
「あ、そうか・・・」
そして皆はゲームして楽しんだ後、帰って行った。
「はあ、宿題するか・・・」
かよ子は宿題を始めるのであった。
三河口は帰宅後、叔母から札幌に住む従姉・ありから電話があった事を聞いた。
「ありちゃんが東京へ行くんですか?」
「うん、連続企業爆破事件の犯人のグループを抑えようって事で行くって言ってたんよ」
「しかし、ありちゃん一人で大丈夫でしょうか?」
「うん、まあ、ありも異世界の人に言われて行くからね」
「俺も援軍に言った方がいいでしょうか?東京には杯の所有者もいるし、何かの事があったらその子が危ないかもしれません」
「それは嬉しいけどね、ここはありに任せるべきだと思うよ。それに健ちゃんも学校あるでしょ?」
「なら、名古屋のさりちゃんに援護を頼むべきでは?」
「いや、私がさりに護符を渡したのは敵に護符の場所を撹乱させる意味もあるんよ。さりに下手に動かれてもいかんよ。もし必要ならありが自分から呼ぶでしょうね」
「分かりました。ありちゃんを信じます」
「それに現に隣のかよちゃんだって小学生だけど異世界の敵を倒せてるんだから、ありだって簡単にへまはしないよ」
「そうですよね」
三河口は従姉の健闘を祈るしか今はできなかった。
ありはシャクシャインと出会った事を夫と相談する。
「そうか、わかった俺も行こう。何かあると大変だからな」
「ありがとう」
そしてありは自分の姉と妹、そして実家の両親と居候している従弟の事も考える。
(絶対に抑えないと・・・)
かよ子はどうか杉山と大野が仲直りし
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ