89 広島の女子高生
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は異世界の羽衣を持っているんだ。奏子ちゃん、この人に見せてあげてもいいかな?」
「いいわよ」
奏子は文化祭の帰りにエレーヌから貰った羽衣を取り出し、その女子高生に見せた。
「中にはこのような異世界から貰った道具で戦う物もいる。俺はたまたま赤軍の奴とかは武器無しでも自分の能力でやっつけられたんだがな・・・」
「ほう、あんたも結構強いんね」
「でも俺はその能力のせいで人から怖がられて家族からも嫌われて、少ね・・・」
「あーっとっとっと!!」
濃藤と北勢田は慌てて三河口の口を抑えた。
「そこまで言わなくていい。イメージ悪くなるからよ」
「すまん、すまん、兎に角、日本赤軍との戦いは激しくなっているという事だ。もし何かあったら今後また会えて協力できるかもしれない。俺は三河口健、宜しく」
「俺は濃藤徳嵩だ」
「俺は北勢田竜汰」
「私は徳林奏子よ」
「うちは鯉沢輝愛。宜しく」
そして交流会は終わった。
翌日、三河口達は清水へと帰る事になった。帰りの新幹線にて三河口は昨日出会った鯉沢輝愛の事を考えていた。彼女もいつの日かは自分達と共に大いなる戦いの渦に関わるであろうと・・・。
日本赤軍の本部。房子は探し求めようと決めた。行方が分からぬ護符のありかを。
(絶対に見つけてみせるわ・・・。そして杖も杯も、我が物とする・・・)
房子は策を練り続けていく。
さきこは異世界の宝玉を妹にバレぬように隠し持つ。
(これは絶対に渡さないわ・・・)
杉山さとしの姉・もと子は玉を見つめる。
(これで私達の未来を守りたい・・・)
かよ子は杉山と大野が仲直りする日を待ちながら三河口の帰りを待っていた。
(広島、どんなところだろう・・・)
そんな時、ドアが鳴った。
「かよ子、隣のお兄ちゃんよ」
「え?はーい!!」
かよ子は玄関へと出た。
「かよちゃん、只今」
「お帰り!」
そして次々と戦いに参加する者が増える中、時はまた進んでいく。
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