89 広島の女子高生
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そうそう、私のお兄ちゃん、修学旅行で広島行ってるの・・・。今度皆にもお土産持って来るわね・・・」
「そうだ、私の家の隣のお兄ちゃんも言ってたな・・・」
「そう言えば同じ高校だったよな」
「うん、あ、そうだ、あそこ、異世界の剣があるって聞いたんだ」
「異世界の剣?」
山口が気になった。
「うん、私の杖と同じ異世界で一番強力な道具なんだ。でも、日本赤軍に奪われちゃったんだって」
「マジか!?これからの戦いも大変になるだろうな」
「うん」
三河口達はこの日は原爆ドームを廻り、被爆経験者の体験談を聞いた後、厳島神社を訪問した後、土産選びをしていた。三河口は叔母とその旦那用、そしてかよ子にあげる物と分けて仕入れた。そして生徒たちは旅館に戻る。
(明日は地元の高校と交流するのか・・・)
女子達の明日はそこの高校の生徒と文通相手にでもなろうかという会話をよそに三河口は己の身体の異変を確かめる。特に違和感はなかった。
(この状態が続けばいいのだが・・・)
そして翌日、その交流する相手の高校へと向かった。体育館にてクラス別に決まったクラスの生徒と挨拶したりするのである。三河口と色々な生徒と挨拶した。その時だった。
(なんだ、この気配は・・・)
よく感じる気配だが、赤軍や異世界の敵が来る時とは違った。近づくと、一人の女子高生が三河口に近づいていた。スケバンのようないでたちでスカートは普段は長くしていたのを先生に咎められて無理矢理短くしたような感じだった。
「ちょい、あんた・・・」
「え?」
(やはりこの感触はこの生徒によるものか・・・)
「あんたに近づくとなんかいつもと違うような胸騒ぎが感じるけんな」
「ああ、俺には凡人と違って恐ろしい能力を持ってるからね」
「それ、うちも同じじゃけんよ」
「そうか、もしかして君、異世界の敵とか日本赤軍とかと闘った事があるのかい?」
「ようわかるのう。実はそうなんよ。変な奴らに会ってそしたらうちがコテンパンにしたんよ。それに夏にうちの近所で火事が起きた時も胸騒ぎがしたんよ。そこの家族は皆死亡、急にそこの家の親族は皆死んでもうたってな」
「なぬ!?となると奴等か。そいつらと戦ったのか!?」
「いんや、敵と戦ったのは別の日の事よ」
「そうか・・・。戦う時は武器を使うのかい?それとも俺みたいに敵と感じたらすぐに相手を攻撃したとか」
「うちは武器を持っとらんけん、敵と思ってぶっ飛ばして追っ払ったんよ」
(つまり相手は異世界の敵で、俺みたいに武器無しで相手を倒したって訳か・・・)
「そうか、俺の学校にも他にも異能の能力を持つ者がいるんだ。連れてくるよ」
三河口は濃藤、北勢田、そして奏子を呼んだ。
「彼らも異世界の敵や赤軍と闘ったんだ。特にこの女子
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