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MOONDREAMER:第二章〜
第二章 勇美と依姫の幻想郷奮闘記
第77話 『あの人』参加の会議、そして……
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果たしたのですから」
 そう紫は言い切ったのだった。そこには、普段の彼女らしい胡散臭さは存在せず、誠実な態度そのものであった。
 しかし、ここで紫は「ですが……」と続ける。
「綿月の方々。あなた方にもやっていって欲しい事はありましてよ」
 そう言われて、依姫と豊姫はそう来るだろうと一切動じずに受け止めるのだった。
「ええ、分かっているわ」
「月の地上への偏見や差別をなくしていかなければ、貴方のやった事は無駄になってしまう。その事は十分承知しているわ」
 そう豊姫と依姫は嫌な顔をせずに紫に答えたのであった。
 その事は月のリーダーになった時から心に留めているのだ。それを忘れた事は二人にはなかったのである。
「以上かしら?」
 ここで永遠亭の真の支配者たる永琳がそう切り出した。表の主たる輝夜がこの場に参加しているとはいえ、実権を握っているのは永琳に他ならないのだから。
 その永琳の切り出しに異論を唱える者はこの場には存在しなかった。これで、当面の問題は話題にし尽くしたのだから。
 その事を確認した永琳は締めくくりとしてこう言った。
「それでは、解散ね」
 こうして、紫参加の会議は幕を閉じたのであった。

◇ ◇ ◇

「はぁ〜……」
 会議も終わり、勇美は依姫と休憩室で談笑をしていた。そして、彼女はおもむろに溜め息をついていたのだった。
 その様子を見ながら依姫は指摘する。
「勇美、会議で緊張したのかしら?」
「ええ、それもあるんですけどね……」
 依姫の指摘に半分賛同するも、もう半分は別の所にあったのだ。その事を勇美は口にする。
「私、折角会議に出たのに、満足な発言を出来なかった自分がやるせないんですよ……」
 そう打ち明けた後、勇美は再び溜め息を吐いてしまうのだった。
 その事がどこか情けなかったのだ。自分はあの時、元凶たるランティスと仲間と共に戦った立派な戦士の一人であり当事者であるというのに、その事について言及出来なかったのだから。
 だが、そんな勇美に依姫は優しい視線を向けながら言った。
「いいえ、気にする事はないわ。何せ貴方はまだ14歳なのよ。そこで会議なんて重苦しい催し物をこなす事は困難というものよ。私達は貴方に参加してもらっただけでも喜ばしいのだから」
「そう言ってもらえると幾分気持ちが楽になりますね」
 依姫に宥めの言葉を掛けられて、勇美は肩の荷が降りるような気持ちとなるのだった。
 そんな勇美に対して、依姫は再度言葉を掛ける。
「難しい事考えて悩む勇美なんて貴方らしくないわ。これから『お楽しみ』もある事だし、大手を振っていきましょうね」
「はい、そうですね!」
 そう素直な返事をする勇美。そしてお楽しみとは一体何だろうか?

◇ ◇ ◇

 永遠亭で『準備』は出来てい
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