第二章 勇美と依姫の幻想郷奮闘記
第76話 その後……
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うに『遠音ランティス』と名乗る者がそこに現れたのだ。
この者こそ紫がかつて第一次月面戦争を仕掛ける為に月へ赴いた時に誕生した精神集合体にして、裏で様々な糸を引いて月と地上の間で全面戦争を引き起こそうとしていた、あらゆる事柄の黒幕だったのだ。
そのような邪悪の化身に対しても勇美は、弾幕ごっこをすればわだかまりはなくなるかも知れないと切望してランティスとの弾幕ごっこに挑んだのである。
相手はえげつない効果の弾幕を張るものの、ちゃんと弾幕ごっこに応じてくれて勇美はこれならうまくいくかもと淡い期待を抱いた。
だが、相手はやはり邪悪の化身だったのだ。弾幕ごっこが自分の思うように運ばないと分かったら、紫を操り、あろうことかその妖怪の膂力で人間である勇美に直接打撃を加えたのだった。
それにより勇美は命の危機に瀕したのである。幸いにも依姫の伊豆能売の力により一命は取り留めたのだが。
そして、弾幕ごっこを破棄した遠音ランティスとは依姫、豊姫、紫、そして玉兎達の協力の元、撃破に成功するのだった。
勇美はその時、命を失いかけた事や、弾幕ごっこを最後までランティスにしてもらえなかった事で色々と傷ついたのである。
もし、勇美が成長してなまじ強くなっていなければこのような目に遭わなかったかも知れない。
だが、勇美はその事に関しては全く後悔はしていなかったのだった。何故なら、こうして幻想郷と渡り合えるだけ力を手にして高みに上がる事が出来た訳だし、何より依姫という彼女にとってかけがえのない人と関わり合っていく事が出来たからである。
取り敢えず今言えるのは、紫がランティスに裏から操られて行った幻想郷のルールから逸脱しかねない最悪の異変は、様々な人妖の協力の元無事に解決し、平和が訪れたという事である。
今はその事実を勇美は噛み締めるだけである。今日も彼女は彼女らしく過ごすだけなのだ。
だが、今日は一つやっておかなければいけない事があるのだった。その事の前に彼女は起床後の準備をした後、食堂へ向かい朝食を摂ったのである。
そして、食後にしばらく休憩をした後、勇美が今日やるべき事をすべく、彼女はある場所へと向かったのだった。
◇ ◇ ◇
「うん、全く問題ないわね」
言ったのは八意永琳である。そう、勇美は今永遠亭に存在する永琳の医務室へと赴いていたのだ。
彼女が永琳に診察してもらっている理由。それは他でもない、ランティスに操られた紫の直接攻撃を受けて勇美が生命の危機に瀕した為である。
あの時は咄嗟に依姫が伊豆能売の神降ろしにより的確な処置が施されて勇美は九死に一生を得たのだ。
その時の依姫の対処により、勇美は今こうして健康そのものの元気な振る舞いを見せている訳だが、勇美が遭った事を知った永琳が彼女を気に掛けたという訳である
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