第二章 勇美と依姫の幻想郷奮闘記
第76話 その後……
[2/6]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
はつまり、様になっているという事の自覚であったのだ。
そして今の勇美のこの姿は、今まで幻想郷で渡り合って来た事の証明にもなるのだ。そう思うと彼女は嬉しさで込み上げてくるのだった。
それは、勇美が初めて幻想郷に来た時から切望していた事だったのだ。この素晴らしい世界と、少しでも対等に向き合いたいと常に思っていた。
その願いは月の守護者の一人の綿月依姫との出会いで実現に向かっていったのである。彼女の神降ろしの力を借りて、勇美の能力で生み出せる機械の分身の動力源とする事が出来たが故であった。
その事は、確実に勇美の運命を大きく変えたのである。それ以降彼女は幻想郷の多くの実力者達と弾幕ごっこをする事になっていったのだから。
最初はメディスン・メランコリーという新参妖怪故に実力が幻想郷では下の方の者から始まったのである。
だが、気付けばレミリアや魔理沙といった、幻想郷でも指折りの実力者と戦い、そして勝っていったのだ。
そして、勇美は単に幻想郷の者達に勝っていっただけではなかった。例えば、レミリアの妹で恐るべき力を持ったフランドールが暴走した時は、レミリアと組み、力を合わせて見事フランドールの暴走を止めもした。
その後、ライバルと言える存在、バッタの集合体の妖怪、皇跳流との邂逅もあった。
彼女には勇美は最初徹底的に圧倒されて、明確な敗北を喫したのであった。その事に勇美は涙を流したものだった。
だが、その経験は確実に勇美を強くしたのだった。そして、リベンジマッチといえる再戦で、思わぬ部外者の介入がありながらも、見事勇美は勝利を納めたのである。
その後は跳流とは良きライバル関係となって、切磋琢磨して互いに己を磨き合う仲となったのだった。そして、勇美に取って二番目の気の置ける妖怪の友達となったのである。
その経験は確実に勇美を更に大きくさせ、その後彼女は行方不明だった八雲紫の捜索に携わり、月へと赴いた。
そして、月に現れた『境界』の中で、とうとうその八雲紫本人と対面したのだ。
勇美は彼女が話す真相を聞く内に、彼女に対して色々物申したい事が出てきたのであった。
だが、それを口だけで言っては腹に溜まるものが出来てしまうだろう。そう考えた両者は幻想郷流の交流手段である『弾幕ごっこ』にて語り合う機会へと向かったのだった。
その戦いは今まで勇美が経験した事がない程熾烈を極めたものとなっていったのである。そして、今までで最高に勇美が輝いた戦いでもあった。
そして、勿論その戦いを通して両者のわだかまりはじわじわと氷のように心地よく溶けていったのだ。
その戦いに見事勇美は勝ち、そして両者には戦った者だけが味わえる絆が芽生えていたのだった。
これで万事全てが上手くいった……訳ではなかったのである。そんな二人を嘲笑うかのよ
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ