暁 〜小説投稿サイト〜
おっちょこちょいのかよちゃん
88 能力複製の機械
[2/3]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
だって」
「修学旅行〜、いいなあ、ウチは夏休みさえどこにも旅行に行けないから羨ましいよお〜」
 まる子は羨ましがった。
「で、場所はどこなの?」
 たまえが質問する。
「広島だって」
「へえ、広島か・・・。ちょっと遠いね」
「うん、どれだけ遠いんだろう・・・」
 かよ子は長山の所に行って聞いてみる。
「長山君、広島ってここからどれだけ遠いかな?」
「ああ、そうだね、ここからだと新幹線で岡山まで言ってそこからまた電車で2時間ほどかかるね」
「凄い遠いね」
「うん、来年新幹線が博多まで開通する予定だからそれならもう少し移動が楽になると思うよ」
「そうだ、長山君の近所のお兄さんも今修学旅行で広島行ってるよね?」
「うん、そうだよ。でも、あそこは確か異世界の剣が日本赤軍に奪われたところなんだ・・・」
「あ、そうだったね・・・。そんなところにお兄ちゃん達が行くんだ・・・」
 かよ子は今、奪われた剣がどうなっているのか。異世界の敵や日本赤軍に悪用されているのか。それはかよ子にはまだ分からなかった。

 三河口達は修学旅行の地・広島に行く道中だった。新幹線に乗車中、三河口は列車が途中駅の名古屋に到着した時にふと思った。
(名古屋か・・・)
 三河口は従姉の一人を思い出した。その時、隣の席に座っている濃藤が呼ぶ。
「なあ、ミカワ。この名古屋にお前の従姉が住んでんだよな」
「ああ、そうだよ。今、どうしてるかな・・・」
 三河口は途中下車してでも、と思ったがそういう訳にもいかなかった。列車は名古屋駅を発車した。そして岐阜羽島、米原、京都、新大阪と駅を過ぎる。東海道新幹線としての区間はそこまでで新大阪から西は山陽新幹線となる。そして新神戸駅に到着した。
「ここが神戸か・・・」
「神戸がどうかしたか?」
 濃藤が再び尋ねた。
「ああ、ここにも俺の従姉の一人が住んでるんだ。名古屋に住んでる方の姉にあたるよ」
「お前、兄貴とは駄目だけど、従姉とは仲いいんだな」
「確かにそうだな・・・」
「それにしても広島は遠いな。岡山着いたらまた特急列車に乗り換えか。せめて京都か奈良か大阪でもよかったんじゃないか。原爆の事を学ぶって目的があるとはいえ」
「まあ、遠い分、楽しんでやろうじゃないか」
 そして三河口も濃藤も己の身体に異変がないか確認する。例のあれと言った胸騒ぎは起きなかった。

 房子は義昭が製造した機械を試す。気迫だけで周囲にある岩が砕けた。
「これをあの人達に持たせれば・・・」
 房子は異世界の最強の道具の残り三つを必ず手に入れると誓った。日本を変える為に・・・。

 三河口達はようやく広島に到着した。その時は夕方になっており、生徒達はくたびれたというような感じだった。宿泊所の旅館にバスで移動して皆は寛いだ。

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ