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『外伝:赤』崩壊した世界で大剣豪とイチャコラしながら旅をする
師匠-むさし-
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、武蔵ちゃんに相応しいマスターにならなきゃ、
そう思ったら竹刀が変化したのがこの刀だ。
今は稲妻は迸ることなく、ただ陽の光に照らされ紅く煌めくのみだ。
だが、その陽の光が急に暗くなり

「?」

見上げてみれば空を分厚い雲が覆っていた。
そしてこの場の惨劇を洗い流しますよと言わんばかりに

「雨だ…。」

ポタポタと雨が降り始める。
しかしこの雨、ただの雨じゃない。

「あれ…これやばくないか?」

雨はどんどん強くなっていく。
夕立とかそんなレベルじゃない。
外国とかにある…そう、スコールとかそういうのが近い。
ともかくこのままではずぶ濡れになってしまう。

「む、武蔵ちゃん!」
「とにかく雨宿りできる所を探しましょう!」

酸っぱくなった口内にやや気持ち悪さを残しながらも、俺は慌てて走る。

「大和くん!あそこ!」
「あそこって…!!」

なんと少し離れたところにホテルがある。
しかも運のいいことに電気が通ってるらしく、ネオンの看板には明かりが灯っていた。
これは運が良ければ食べ物も…そして熱いシャワーも浴びれるかもしれない!

「うん…急ごう!」

バケツをひっくり返したような雨が降りしきる中、
俺と武蔵ちゃんはホテルへと駆けていった。


?


駆けていったのだが

「こ…これは…!」

受付にて鍵を渡されチェックイン。
部屋に入るとそこは薄暗く、ピンクの灯りで灯されたなんともアダルトな雰囲気を醸し出している部屋。
そう、ここはホテルでもラブのつく方のホテルだったんだ。

「…。」

気まずい…
気まずすぎる。
とはいえ外は大雨。
今更外に出て別のホテルを探そうなんて気にはなれない。
なので

「む、武蔵ちゃん…。」
「…あ、は、はい!?」

裏返り気味の声で返事をする彼女。

「濡れてるし…そ、その…シャワーでも浴びれば?」

ずぶ濡れなのは自分も同じだが、やはりここは女性を優先すべきだろう。
濡れたせいで肌にぴっちり張り付いた服に目を逸らしつつ、俺は武蔵ちゃんにシャワーを浴びることを勧めるが

「や、大和くんこそ…そのままだと風邪引いちゃうし…。」
「大丈夫大丈夫…俺バカだからさ。風邪引かないんだ。」

何言ってんだろ。
ともかくこの後しばらく謎の譲り合いが続き、俺が折れる形で先に入浴することとなった。
幸い設備は充実しており、疲れやら垢やらいろいろ溜まった身体を洗い流し、髭剃りもあることだし無精髭も剃っていく。
そうして風呂から出てきたときなのだが

「…!!」
「え?」

俺の顔を見るなり、絶句する武蔵ちゃん。

「嘘…」
「え、なんかついてる?洗い残し?」

両手で口を覆
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