第五百八十八話 カツカレーといえどもその十一
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「素材の一つ一つが凄くて」
「美味しいんだね」
「そう、ワインもね」
これもというのだ。
「凄く高いものよ」
「僕達が普通には飲めない様な」
「そう」
まさにというのだ。
「超高級ワインよ」
「やっぱりそうだね」
「私達が四テラ位のものだと」
連合で一番安いワインの値段である。
「普通に千テラ位するのがね」
「出るんだ」
「私達にも出してくれてるのよ」
「千テラのワインなんて」
それこそとだ、ジョンは述べた。
「想像出来ないよ」
「だから超大金持ちよ」
「王室で」
「しかも色々事業をやっていて」
このこともあってというのだ。
「無茶苦茶なお金持ちだから」
「そんなワインも出せるんだ」
「多分その千テラのワインも」
これもというのだ、一般の連合市民からしてみれば到底考えられないまでに高価なワインもというのだ。
「何でもないね」
「そんなのなんだ」
「ペットボトルのお水を買うみたいな」
「ジュースより安いね」
「そんな感覚でしょ」
「どれだけお金持ちかわからないよ」
ジョンはその連合の一般市民の感覚から述べた。
「全くね」
「そうだな、俺もだ」
タムタムもだった。
「その感覚はわからない」
「庶民から見ればね」
「全くな、だがあのワインの美味さはな」
それはとだ、タムタムはルビーに話した。
「俺にもわかった」
「信じられない美味しさだったわね」
「ただ美味いだけでなくな」
それに止まらずというのだ。
「飲みやすくてかなり飲んでも悪酔いしなかった」
「凄いワインだったわね」
「あんなワインもあるんだな」
「そうよね」
「世の中は広い」
「そのこともわかったわね」
「本当にな、しかし」
ここでタムタムは店の方を見て述べた。
「またお客さんが増えてきたからな」
「それならよね」
「ああ、だったらな」
それならとだ、ジュディに応えた。
「また紅茶も売れるな」
「そうよね、パックをね」
「補充しておかないとな」
「補充はお願いね」
「任せておけ」
タムタムは微笑んで言ってそうしてだった。
実際にティーパックを用意してインスタントコーヒーの素もそうした、そうして彼の務めを果たしていた。文化祭が華や蟹進むその中で。
カツカレーといえども 完
2020・9・16
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