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おっちょこちょいのかよちゃん
86 かよ子の誕生会
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 運動の後日も大野と杉山の中は険悪な状態が続いていた。
「はあ、あの二人、まだ仲直りしないブー・・・」
 二人の子分であるブー太郎もどうすればいいかわからず途方に暮れていた。
「長山君も隣の家のお兄ちゃんもほっといて自然に仲直りするのを待つしかないって言ってたけど、やっぱり駄目だね」
 かよ子も同様に途方に暮れていた。
「アタシもたまちゃんと喧嘩した事あるけどそれでも仲直り出来たのにねえ〜」
 まる子も呆れるように言う。
「でも、二人共、何ていうのかな・・・。プライド高いっていうのか・・・。だからお互い素直になれないんじゃ・・・」
 たまえが解説する。
「そうかもしれないね・・・。あの・・・」
 かよ子は思い切って言ってみた。
「今度の日曜、私の誕生会やるけど、来ない?」
「あ、そっかあ〜、もうすぐかよちゃんの誕生日だもんねえ〜」
「いいね、行くよ」
「私も!」
 たまえとまる子は乗り気だった。
「オイラも言っていいかブー?」
 ブー太郎は男子の自分も行っていいか迷った為、確認してみる。
「もちろんいいよ。ブー太郎にも色々お世話になってるし」
 かよ子は躊躇いもせず承諾した。何しろブー太郎も組織「次郎長」の構成員として、異世界の敵や日本赤軍との戦いでかよ子と共闘した縁もある。
「ありがとうブー!」
「よかったねえ〜、ブー太郎」
「あ、そうだ」
 たまえがある事を思いつく。
「折角だから杉山君も誘ってみたら?」
「え?す、杉山君も?来てくれるかな・・・」
 かよ子は顔を赤くした。
「オイラも誘ってやるブー」
 ブー太郎が杉山の所へ行く。
「あの、杉山君」
「ああ、ブー太郎、どうかしたか?」
「今度の日曜、山田かよ子の誕生会があるんだけど杉山君も行かないかブー?」
「俺がかあ?」
 杉山が驚いた。
「まあ、行ってみるか。特になんも用ねえし」
「よかったブー。山田もきっと喜ぶブー」
(きっとじゃねえ、絶対あいつは喜ぶだろうな・・・)
 そそしてブー太郎はかよ子達の所へ戻る。
「杉山君も行くって言ってくれたブー」
「ごめんね、ありがとう、ブー太郎」
「気にするなブー。こんなのお安い御用だブー」

 かよ子は家で母にまる子、たまえ、ブー太郎、杉山が誕生会に参加する事を伝えた。
「楽しい誕生会になりそうね」
「うん!」

 三河口は濃藤と喋っていた。
「んで、俺と北勢田と奏子ちゃんはかよちゃんとこの小学校に警備に行ったけど特に何もなかったよ」
「まじか。こっちも何も異常がなかったよ」
「ああ、だが、奴らはいつ攻めてくるのか。それとも・・・」
「それとも何だよ?」
 濃藤が質問する。
「名古屋に住んでる従姉の護符を狙いに名古屋(むこう)を襲うか・・・」
「変な事言わん
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