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おぢばにおかえり
第六十一話 食べてもらってその五

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「丁度いいわね」
「お母さん阿波野君に優しいわね」
「そうかしら」
「ええ、随分とね」
「まあ同じ奥華だしね」
 それでという返事でした。
「見どころもあるし」
「これで教会の子じゃないなんてな」
 お父さんの言葉は意外といったものでした。
「それが信じられないな」
「本当にそうなんですけれど」
「そうか、けれど今からなってもいいしな」
「今からですか」
「うちなんかどうかな」
 ここでお父さんはこんなことを言いいだしました。
「高校を卒業したら」
「?住み込みさん?」
 うちの教会と聞いて私はすぐにこう思いました。
「それって」
「それはないでしょ」
「何でそうなるのよ」
 妹達がここで呆れた声で言ってきました。
「そこでそう考えられるって」
「誰でもわかることでしょ」
「誰でもって」
「だからちょっと考えてよ」
「私達だって一発でわかったから」
 こう私に二人で行ってきます。
「それじゃあね」
「考えてみたら」
「どういうことか」
 本当に訳がわかりません、ですが。 
 阿波野君はお父さんにこう言ってその考えが止まりました。
「大学まで行きたいんで」
「天理大学だな」
「宗教学科ですね」
「じゃあ修養科はどうかな」
「大学を出てからですね」
「尚更いいな、いい子だな」
「それでおみち関係で働きたいのね」
 お母さんは阿波野君にこのことを尋ねました。
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