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夢幻水滸伝
第百六十八話 力の差その十二

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「敵の整備や補給の基地をな」
「どんどん潰していくな」
「そうしてくで」
 こう言うのだった。
「ええな」
「ほなな」
「そしてな」 
 芥川はさらに言った。
「よく攻めていくで」
「そうするな」
「整備や補給の基地を潰したら」
 その後はというと。
「さらにな」
「回復役をやな」
「倒してな」
 そしてというのだ。
「敵の継戦能力を奪っていくで」
「そうするな」
「そや」
 まさにというのだ。
「それでええな」
「予定通りやな」
「そや」
「そうして攻めるか」
「ああ、整備も補給も回復も出来んとな」
「もう倒されるとな」
「そこから戦力を戻せん」
 そうなるからだというのだ。
「ここはな」
「その様にしてくな」
「そや、ええな」
「ほなな」 
 狐は主の言葉に頷き口から風のブレスを出した、凄まじい竜巻が敵の基地を木っ端微塵にまでしていく。
 芥川自身も破壊活動を行う、連合軍は整備や補給といった後方の基地をどんどん失い継戦能力を失っていった。
 連合軍は今は持ち堪えていた、だが。
 後方の基地を破壊されていきその不安が全軍を覆いはじめていた。
「また基地が壊されたな」
「弾薬庫が破壊されたぞ」
「食糧庫もや」
「思いきり暴れられているな」
 芥川と彼が直率する軍勢のそれを見て言う。
「これはな」
「どうにもならんで」
「これはな」
「一体どうするか」
「どうすればええんや」
「あちらに兵を向けても」
 そうしてもというのだ。
「それでもな」
「あちらの神星の人にまとめて倒される」
「基地ごとな」
「そうなるしな」
「こっちも星の方を向けたいけど」
「どの方も今は一騎打ち中や」
「星の方には星の方しか対抗出来へん」
 このことが今話された。
「そやからな」
「あの人にわし等が向かってもな」
「一万の軍勢でも返り討ちや」
 星の者達が相手ならというのだ。
「そうなるわ」
「しかもあの人は神星や」
「神星の方は星の方の中でも特に力が強い」
「お一人で十万いや百万の軍勢に匹敵するって話もある」
 この辺りは力の使い方による、綾乃の様に戦略的な攻撃を行えばまさに百万の大軍に匹敵する力を振るえる。
「そうした方やからな」
「下手に向かうとな」
「返り討ちにしかならん」
「せめて星の方がおられんと」
「芥川さんには対することが出来ん」
「どうにもな」
「基地を壊せたらあかんが」
 それでもというのだ。
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