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夢幻水滸伝
第百六十八話 力の差その三

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 芥川はそれぞれの四十組近い一騎打ちを見回して話した。
「相性のええもんをぶつけた、それに連合の星のモンやが」
「戦闘向きやない人も多いな」
「それや、対するこっちは一騎打ちに強いモンを選んでな」
「一騎打ちに送ったからな」
「勝てる勝負ばかりや、特にな」
 芥川はさに言った。
「北原とか日毬ちゃんはな」
「一騎打ちに滅茶苦茶強いな」
「井伏や山本もな」
 この二人もというのだ。
「戦の采配もええが」
「一騎打ちは特にやな」
「強いからな」 
 だからだというのだ。
「送り出したんや」
「一騎打ちに強い人ばかり送った」
「向こうは戦闘向きやないモンも多いのに対して」
「そこも考えたんやな、ご主人は」
「そや、ただな」
「ただ?」
「一つ思うことは」
 それは何かというと。
「中南米もアフリカも星のモンは政向きのモンが多い」
「戦闘よりそっちの人やな」
「そうしたモンが多い」
「つまりこの戦の後にな」
「頑張ってもらう人達やな」
「そういうことや、誰かて向き不向きがあるが」
「星の人達もそれは同じやな」
 狐もその話を聞いて頷いた。
「そういうことやな」
「そや、そして僕もな」
「向いてないこともあるか」
「教養ではリー、術の力ではシェリルちゃんに負けてる」
 同じ神星の二人と比較して言う。
「戦闘力も六将星のモンとやり合えてもな」
「実際勝つことはやな」
「綱渡りやったな」
「ああ、施の旦那にもメルヴィルの旦那にも」
「一歩間違えたら負けてた」
 そうした一騎打ちだったというのだ。
「ほんまにな」
「そやったからやな」
「全部万能に出来る奴はおらん、おったらや」 
 そうした者はというと。
「それこそ無敵主人公の作品や」
「そうしたもんやな」
「他はないわ、この世界でもな」
「誰でも得手不得手があるか」
「向き不向きがな」
 まさにそれがというのだ。
「どうしてもな」
「それはあるか」
「そや、けどな」
「それでもやな」
「そこをわかってな」
「そのうえでやな」
「作戦を立てていくとな」
 そうすればというのだ。
「勝てるんや」
「そういうことやな」
「適材適所っていうのはな」 
 芥川はこの言葉も出して話した。
「得手不得手向き不向きも考えてな」
「そのうえで何処に誰を置くかやな」
「そういうことや、例えば日毬ちゃんは知力も高いけどな」
 一騎打ちの強さで知られているが日々学問に励んでいることもあり知力も高いのだ、冷静沈着であり思慮深くもある。
「軍師を出来るか」
「難しいな」
「そやな」
 狐もその通りだと頷く。
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