第十幕その七
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「あの人にとってもね」
「歴史上実在する人も童話に出る」
関羽さんも言います。
「それがしも玄奘殿も然りだ」
「そうですね、言われてみれば」
神宝は関羽さんのそのお言葉に頷きました。
「それはありますね」
「そうだな」
「はい、それで童話の関羽様も玄奘さんもですね」
「それがしであり玄奘殿でな」
「それで、ですね」
「オズの国にいるとだ」
「童話のお姿が強く出るんですね」
「童心の話が先に出たが」
関羽さんは仙人さんとのお話を思い出しつつ神宝に言いました、お話するそのお顔も実に明るい感じです。
「しかしだ」
「それはですね」
「やはりそれがしも玄奘殿も」
「ありのままのお顔ですね」
「童心のな」
「それが出ているんですね」
「そうなのだろう」
こう神宝にお話します。
「ボーム殿もエジソン殿もプレスリー殿も」
「ベーブ=ルースさんもですね」
「左様、ルイ=アームストロング殿もマイケル=ジャクソン殿も」
オズの国に来たこの人達もというのです。
「どの方もだ」
「オズの国に来られてですね」
「持っておられる童心を出されてだ」
「オズの国の住人になっているんですね」
「うむ、その将軍殿も僧侶殿もな」
その人達もというのです。
「そうなのだろう」
「そうですか、そう考えますと」
実にとです、今度はオジョが言いました。
「その将軍様が今遊んでおられることも」
「童心を出されていてな」
「自然ですか」
「オズの国の住人として」
「そうなるんですね」
「そうだと思う」
「まあね、遊んでいるのならね」
ビリーナも言います。
「オズの国の法律に逆らっていないし」
「それならだね」
「いいと思うわ」
こうオジョにも言います。
「私もね」
「ムキになることは大人気ないと思うけれど」
ボタンが見てもです。
「楽しそうだしいいじゃない?お話聞いていたら」
「そうーーですーーね」
チクタクも言います。
「それーーならーば」
「そうなるね、じゃあ今からね」
オジョはあらためて皆に言いました。
「この橋を渡ろうね」
「端でも真ん中でもですね」
玉龍はここでこんなことを言いました。
「それでもですね」
「渡っていいですよ、この橋にはそうした頓智はないですから」
玄奘さんはその玉龍ににこりと笑ってお話します。
「何処でもです」
「渡ってですね」
「先に進みましょう」
「それでは」
「橋がありますと」
玄奘さんはにこりと笑ってこうも言いました。
「それだけでかなり助かります」
「そうですよね」
「川を何時でも渡れるので」
だからだというのです。
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