第十幕その六
[1/2]
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
「いつもムキになって遊んでいるでしょ」
「必死になって」
「そうしていますね」
「お仕事まで忘れて」
「それでいつも負けてますし」
「してやられていますね」
「ある意味凄い人ね」
オズマは神宝達にその将軍様についてさらに言います。
「あの人は」
「全く余裕ないですね」
「必死になり過ぎて」
「もう今度こそって意気込んで」
「それで仕掛けて負けて」
「地団駄踏んで、で」
「私はあの人よりずっと子供だと思うけれど」
それでもというのです。
「あの人はもうね」
「オズマ姫よりずっと子供ですよね」
「あそこまでムキになってですから」
「必死に考えて仕掛けて」
「それで今度こそって思ってですか」
「若しかしたら私達よりも」
「そうかも知れないわね」
オズマも否定しません。
「あの人は」
「といいますか」
ここで神宝はあることに気付いてオズマに尋ねました。
「あのお坊さんと将軍様も」
「ええ、オズの国におられるわよ」
「やっぱりそうですか」
「おられるからね」
だからだというのです。
「私もお二人のことを知っているの」
「やっぱりそうですか」
「将軍様は御殿におられて」
そしてというのです。
「あれこそお坊さんに仕掛けてね」
「いつもですね」
「頓智でしてやられているわ」
「オズの国でもそうなんですね」
「そうなの」
これがというのです。
「あの人は」
「歴史では普通に色々なことしていましたけれど」
ジョージは来日してから勉強したオズの国の歴史のことからお話しました。
「オズの国ではそうなんですね」
「もうお仕事そっちのけで遊んでいますか」
カルロスはその頓智のお話から言います。
「童話の将軍様になっていますね」
「というかオズの国でも変わらないんですね」
恵梨香は首を捻りつつ言いました。
「あの人達は」
「あの将軍様のことは私達も知っていますけれど」
それでもと言うナターシャでした。
「童話の時の将軍様ですか」
「歴史に出て来るあの人と童話に出て来るあの人は同じなのよ」
オズマは五人にお話しました。
「真面目に政治している将軍様もあの人でね」
「お坊さんとムキになって遊んでいる将軍様もですか」
「あの人なんですか」
「それはそれで」
「そうなんですね」
「同じ人なんですね」
「それでご本人はね」
その人ご自身はといいますと。
「どうも今の方がいいみたいよ」
「そうですか」
「お坊さんと遊ばれている方がいいんですか」
「そちらの方が」
「将軍様にとっては」
「そうなんですね」
「ええ、そうみたいよ」
こう五人にお話します。
「あの人にとってはね」
「そうなんですね」
「政治では色々なこと
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ