第十幕その三
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「好きで」
「それで、ですか」
「二人がいればそれぞれ喜びました」
「そうですか」
「そして悟空もです」
この人もというのです。
「喜びました」
「あの人は桃が好きなんですよね」
「桃が好物ですが」
「他の食べものもですか」
「勿論お菓子も大好きで」
それでというのです。
「楽しみます」
「そうなんですね」
「あと私はずっと精進ものしか口にしませんでしたが」
「お肉とかは召し上がられなかったんですね」
「どうも最近それが変わってきまして」
それでというのです。
「出されたものは何でもです」
「召し上がられますか」
「そうなっています」
「そうですか」
「残さずに」
出されたものはというのです。
「そうなっています」
「オズの国ではお肉も実は精進ものだったりするわよ」
オズマがここでお話します。
「だからお肉が出てもね」
「私も食べられますね」
「ええ」
玄奘さんににこりと笑って答えます。
「お弁当の木に実っていたりテーブル掛けから出すものは確実にね」
「そうですね」
「そう、だからね」
「私も食べられますね」
「そのことは安心してね」
「それではその様に」
「そのことはいいですよね」
玉龍はケーキを食べつつ言いました。
「何でも食べられることは」
「そうですね」
「私も好きに食べられますし」
「まことに」
「あと私実はですね」
玉龍は笑顔でこうも言います。
「紅茶が大好きでして」
「ミルクティーもですね」
「こうして飲めますと」
本当にというのです。
「幸せです」
「それは何よりですね」
「はい、ただ」
「ただといいますと」
「お茶に牛乳を入れることもいいですが」
ミルクティーもというのです。
「レモンもいいですね」
「レモンティーもですね」
「あちらはあちらで」
「それは確かにそうですね」
「私はどちらの紅茶も好きで」
玉龍は今はミルクティーを飲みつつお話します。
「ストレートもブランデーも入れても」
「あっ、貴方はお酒を飲みますと」
「すぐに寝るからですね」
「朝やお昼は飲まない方がいいです」
このことを言うのでした。
「よいですね」
「自分でも気を付けています」
「飲んでも乱れない」
このことは関羽さんが言いました。
「それが大事ですな」
「そうですね」
「我が義弟張飛は」
関羽さんは玄奘さんにこの人のお話もしました。
「昔は兎角酒癖が悪く」
「飲むとですか」
「浴びる様に飲みまして」
そしてというのです。
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