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DQ3 そして現実へ…〜もう一人の転生者(別視点)
再会と再開
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ちゃったの?」
やっと飛ばされた経緯を話せるのか…
お兄様が此処までの流れを、懇切丁寧に語り出した。



「………と、言うわけで僕が吸い込まれ、助けようと手を差し伸べてくれた二人と共に、この世界へと放り出されました…」
「な!!こ、この馬鹿野郎!!」
(ドカッ!!)
流石にビックリ!
お父様が怒る所なんて初めてだ!
しかも息子に手を上げるなんて!!

「お前、助かりたい一心でビアンカを巻き込んだのか!?よりによってビアンカを!!」
「リュカ!許してあげて…ティミーは悪くないの!私が手を掴んだからいけないの…」
「お父様ー!お兄様を叱らないで下さい!不幸な事故なんですぅ!」
お父様に殴られて、口から血を流すお兄様を見ては流石に庇わざる負えない!
「お前にとってビアンカは只の母親なんだろうが、俺にとっては命より大切な存在なんだ!…それなのにこんな危険な世界に連れてきやがって!手を捕まれたとしても、振り払うぐらいしろよ!」
お父様の一人称が『僕』から『俺』に変わってる…
それ程お母様を愛してるって事なのね…

「…も、申し訳ありません…父さん…」
お父様の怒りを目の当たりにして、皆さん声も出せないで居る様子…
仕方ありません…お兄様を利用してしまった手前、助けないわけにもいかないでしょう…
「酷いですわ、お父様!!お母様の事は心配するのに、私がこの世界へ来てしまった事では怒らないんですのね!」

「あ、いや…違うって…マリーの事でも怒ってるよぉ…」
お父様は娘に甘々な人なのです。
「でも私の名前は出ませんでしたわ!」
「いや…それは咄嗟だったから…」
「お兄様も咄嗟の事でお母様と私の手を掴んでしまったんですわ…お父様と同じです!もう許してあげて下さい」

うふふ…どうですか、ブリッ子プンプン攻撃は!
言ってて苛つきますけど、我慢して下さい。
観念したお父様…お兄様に『ホイミ』を唱え苦笑い。。
「あ、ありがとうございます…でも、これくらいでしたら自分で治せますから…」
「僕が付けた傷だ…僕が治さないとね………娘に嫌われたくないし…」
貴方達は私の手の平の上で踊ってるのですよ!


「さて…ビアンカがこっちの世界に来ちゃったという事は…アルル、悪いんだけど…僕はこれ以上旅を続ける理由が無くなっちゃた…」
「はぁ〜!?い、いったい何を言ってるんですか?旅をしながら元の世界へ戻る手立てを探すんでしょう!?」
何でよ!
これからやっと本格的にドラクエ世界を堪能出来るのに!

「うん。僕が元の世界へ帰りたかった理由はビアンカなんだよね。大好きなビアンカが、向こうの世界に居るから帰りたかったんだけど…こっちに来ちゃったからねぇ…帰る理由が無くなっちゃった!もう王様なんかやりたくない
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