85 虚しき勝利
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「うん、でも・・・。最後の大野君との喧嘩・・・」
「ああ、あいつが勝手に怒ってただけさ。ごめんな、お前にまで迷惑かけちまって」
「でも、杉山君も大野君から離れてた所にいたから間に合わなかったのは仕方ないよ。杉山君のせいなんかじゃないよ!」
「あ、ああ、だが、大野との事から離れさせてくれ」
「うん・・・、じゃあね」
かよ子は杉山と別れた。
「はあ〜」
勝ったのに憂鬱なんて本当に虚しい勝利であるとかよ子は思った。
「杉山君と大野君が喧嘩して落ち込んでんのかい?」
「え?」
三河口が待ち構えていたように現れた。
「辛いと思うけど自然に仲直りするのを待つしかないだろうね。俺的には途中で『別の敵』が来なかったのが不幸中の幸いだが」
「う、うん、そうだね」
「まあ、何かの縁で仲直りするだろ」
三河口はそう言いながらかよ子にジュースを奢った。
「だといいんだけど・・・」
「でもかよちゃんも頑張ってたし、かよちゃんも誕生日が近いだろ。かよちゃんのお父さんとお母さんもウチのおばさんもおじさんもかよちゃんの誕生会やろうって話になってんだ。どうかな?」
「あ、うん、ありがとう・・・!!」
かよ子は息苦しい事を乗り越え、そして今度は自分の誕生会の事を考えるのであった。
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