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宇宙戦艦ヤマト2199〜From Strike Witches〜
出航編
第6話 氷漬く鋼鉄の屍
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としていた。
「畜生、何見てたんだよ、航空隊の連中は!?」
「これより本艦は敵機甲部隊の迎撃に当たる。資源採掘班は現時点を以て作業を一時中断、艦へと退避せよ」
敵襲に対して南部がぼやく中、沖田は命令を下し、こちらが応戦体勢を整えている間も敵弾は次々と飛来する。
距離が近く、こちらは図体がでかい上に動けないため、早々と右舷に何発か被弾するが、敵戦車の砲口径は99mmと駆逐艦の主砲よりも小さく、戦艦である「大和」の装甲の前には豆鉄砲同然で、損害は軽微である。敵とて、こんな貧弱な火力で今の地球艦隊を攻略できるとはよもや思っていないだろうが、作業中のこちらの隙を見て、一矢報いんと攻めてきたのだろうか。
敵からすれば、軽武装で艦外に出ている作業班の者達は好餌であるし、こちらとしても戦車一両でも作業班の中に飛び込んで、砲弾を撃ちまくられれば、人的・物的損害は計り知れないものがある。
「下部右舷パルスレーザー砲、迎撃開始。採掘班撤退を援護せよ」
「航空隊はスクランブル待機。土星衛星宙域哨戒中の警戒隊を至急呼び戻し、敵地上部隊掃討に当たらせろ」
有賀と沖田がそう指示を飛ばす中、相原のレシーバーに森の声が飛び込んできた。
『こちらメディック、現在ガミラスから攻撃を受けています。至急救援願います。〈シーガル〉が大破しましたが、全員無事です』
森の報告に、沖田と有賀は揃って顔をしかめる。
「まずいな…〈シーガル〉が破壊された以上、メディックの連中はウィッチに抱えてもらわんといけなくなるが、恐らくそちらにもネウロイがいる。航空隊の出撃準備は?」
有賀が古代に代わって戦術長席に座る北野にそう尋ねると、北野は双眼鏡で周囲を確認しながら答える。
「艦長、もっと高度を取らないと、艦底から航空隊を出すことができません。ウィッチも、敵ネウロイとの交戦で手一杯な状況です」
「機関停止中のため、主砲、副砲とも使用不能。ですが、三式弾なら使えますし、主砲ならば十分に届きます。ここから遠距離砲撃してはどうでしょう?」
「大和」のメインエンジンを囲む様に設置されている第二格納庫には、予備機を含めて36機の艦載機型〈コスモファルコン〉が収められている。しかしこちらは基本的に宇宙空間ないし高空での展開を想定した設計となっているため、地表すれすれの場所で展開するのは無理に等しかった。
それを考慮して、南部が有賀に艦砲による支援をする様にと意見具申をするが、有賀は即座に首を振る。
「ダメだ、敵とメディックの距離が近すぎる。下手するとメディックの連中まで吹っ飛ばすことになるぞ。採掘班の撤退状況は?」
有賀の問いに対し、西条は球形レーダースコープの両側に展開したモニターディスプレイを見つつ答える。
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