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宇宙戦艦ヤマト2199〜From Strike Witches〜
出航編
第6話 氷漬く鋼鉄の屍
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「実際にこうして宇宙に出てみると、父の言っていたことがわかるような気がするんです」
漆黒の闇が無限に広がる宇宙にあって、人を支えるものは、仲間たちの信頼と絆。その信念は、こうして息子に受け継がれている。
それは島少将が父として教育を間違えなかった証であるし、同年代の船乗りである有賀にとっても嬉しいことであった。
「親父さんに恥じないようにしないとな」
「はい」
2人がそんな事を話している中、それを小耳に挟んでいた沖田は、神妙そうな表情を浮かべる。その様子を見た真田が、僅かながら目線を下に落としていたその時だった。
「艦長、レーダーに感。二時の方向、距離八千より複数の物体が接近してきます」
救難活動のために艦を離れている森に代わって、レーダー席に座っていた
西条未来
(
さいじょう みき
)
海軍軍曹から報告が発せられた。
「物体とは何だ、至急確認し―」
そのコンマ数秒後、有賀達の視界に閃光が閃いたと思うと、艦の至近に着弾による爆発が起こった。
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「大和」にガミラス軍が敵襲を仕掛けてくるその直前、古代の操縦する〈シーガル〉と2人のウィッチは、救難信号を発していた宇宙船の近くに辿り着いた。
『古代戦術長!多分あれです、ビーコンの出力が最も強くなっています!』
護衛役の服部静香曹長が雪原の一点を指さし、古代は目視で『それ』を確認し、機体を『それ』の近くに垂直着陸させる。そして降りた古代と森、原田にアナライザーは、徒歩で近付いた。
それは、1隻の磯風型宇宙駆逐艦だった。不時着したのか、艦底部はエンケラドゥスの大地を成す氷とこすれ、艦尾の下部垂直尾翼はへし折れている。エンジン付近には幾つもの焦げのある穴が生じており、ビーム兵器の被弾で航行不能になって不時着した事を伺わせた。
「この艦が信号を発していたのか…」
「艦名は…駄目だ、凍ってて読めません。ハルナンバーも同様です」
服部とともに護衛につく優香が古代にそう報告し、古代達は服部と優香を外で待機させ、3人と1機で艦内に向かう。
原田が見つけた、既に開いているハッチから入ると、艦内は損傷が目立っており、通路天井は天井版が外れて回線が垂れ下がり、照明も全て死んでいる。
通路に座り込んでいる船外着姿の乗組員が1人見つかったものの、既にこと切れており、古代達は揃って沈痛な表情を浮かべる。
そして艦橋に辿り着き、古代達は艦橋内にある計器を見る。そして通信長席の場所だけ幾つかの計器に光が灯っているのを見つける。
「通信長席のシステムがずっと救難信号を発していたのか…」
「どうにかレコーダーからログを洗い出せればいいのだけれど…」
2人はそう言いつつ、計器の
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