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宇宙戦艦ヤマト2199〜From Strike Witches〜
出航編
第6話 氷漬く鋼鉄の屍
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り今「天城」が身を潜ませている鉱山の近くから救難信号が発せられているというのだ。
 既に先行して鉱山に到着している「天城」は、ガミラスの罠なのではないかという疑いを持って敢えて放置し、エンジン修理を優先しているのだが、全てのコンデンサーが無事であり、かつコスモナイト90以外の物資には余裕はある「大和」は、救難隊兼調査隊を送り込む事を決めていた。

「しかし救難信号か…提督、どうします?直接その場に赴きます?」

「いや、今の「天城」は無防備に等しい状態だ。それに本艦も一度地上に降りて、簡単なメンテナンスを実施した方が良い。輸送機で少数のメンバーを送り込んで、調査と救難活動を行った方が良いだろう」

 沖田はそう言いつつ、有賀や古代達艦橋要員とともに、ミーティングルームに向かう。そしてエンケラドゥスでの活動班の編成が決められた。
 まず、コスモナイト90の採掘班は、真田副長指揮の元、先の浮遊大陸でも活躍した榎本以下甲板部を中心に編成。続いて、友軍救難活動班は、森を筆頭にアナライザーと医療班を以て当たることとなり、その護衛任務には古代と優香、服部静香曹長の3人が当たることとなった。
 この時、救難活動班の編成をめぐっては、少々悶着があった。有賀は護衛を付けるのであれば、武装した戦術科員なり保安部員なりを10名程同行させたほうが良いのではないかと具申したが、これは退けられた。
 先にも述べたように今回の行動は敵に察知されることを警戒して、密かに行われるものであり、あまり大人数なのは好ましくない。であれば非常時に冷静な判断の下せる者が一人付いたほうが良いとのことだった。
 沖田提督は古代戦術長をかなり高く買っているようだったが、今度は森が突っぱねる。

(…そう言えばこいつら揉めてたんだったな)

 有賀は以前の司令部通路での2人の諍いを思い出す。
 まさかあの時のことを引きずっているわけではないのだろうが、どうもこの2人は、あまり仲が良くないように有賀の目には見えた。
 しかし、護衛なしで出て行くわけにもいかないし、第一森はコスモシーガルの操縦ができないため、これも最終的には却下され、古代に加えて2名のウィッチが付く事となった。
 会議終了後、榎本が有賀に寄ってきて、面白げに囁いた。

「艦長、大丈夫ですかね。古代の奴に騎士役(ナイト)なんかやらせちゃって?」

「どうした、掌帆長」

 年少とは言え、直属の上官に当たる古代のことを気安げに呼んだ榎本を訝しんだが、彼はニヤリと笑ってから言う。

「いえね、昔の士官学校時代にあいつの指導教官をやってたんですよ」

「ああ…」

 訓練学校の学生にとって教官というのは、ヒヨコ時代にはビシビシを鍛え上げる恐ろしい存在である反面、身近な生活の面倒を見てくれる父や
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