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魔法絶唱シンフォギア・ウィザード 〜歌と魔法が起こす奇跡〜
無印編
第57話:地下での攻防
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戦をした時に弦十郎の常識外れの力は嫌と言う程知ったつもりだったが、あんなのは序の口だったらしい。何だかこのまま放っておいても良いんじゃないかと思えてしまう。

 そう思った彼の視界に、慎次と未来、そしてアルドの姿が映った。見た所慎次とアルドは怪我をしているらしい。
 彼らの姿を確認すると同時に、角を曲がって白メイジ2人がやってきた。あおいの情報通りだ。

「くっ! 手を貸せ!?」

 白メイジ2人が来たことに味方が増えたと見たフィーネは、なりふり構わず助けを求めた。
 そうはさせじと颯人が白メイジ2人に攻撃を仕掛ける。

「させるかよ!!」

 ウィザーソードガンをソードモードにして白メイジ2人の前に立ち塞がる。白メイジ2人は、1人が颯人を相手にすべく身構えたがもう1人は颯人の横をすり抜けて慎次とアルド、未来の方へと向かった。3人の内誰かを人質にして、颯人と弦十郎を纏めて無力化しようと言う算段だろう。

「おっと!」

 自分の横をすり抜けようとした白メイジの肩を掴み引き留めつつ、もう1人のメイジの攻撃をウィザーソードガンで防ぐ。

〈チェイン、ナーウ〉
「ッ!?」

 だが攻撃を防ぐ為に自分の横をすり抜けようとしたメイジから目を離したのがいけなかった。颯人の視線が自分からそれていて且つ、慎次とアルドが動けない状態なのを良い事にそいつは未来を直接狙うと言う行動に出た。
 まずいと思う颯人だったが、意識が未来の方に向いた瞬間彼を攻撃していたメイジが羽交い絞めにして邪魔をする。

「くっ!?」
「あぁっ!?」

 未来が拘束される寸前、彼女をアルドが突き飛ばし代わりに鎖で拘束された。その光景に思わず上がった未来の声に気を取られて、弦十郎の意識がそちらに向いてしまった。

「貰った!!」

 その隙を見逃さず、フィーネは弦十郎の脇腹を蹴り飛ばす。人間を超える膂力で蹴られ、体勢を崩す弦十郎。それを好機と見て、追撃すべくフィーネが接近する。

 弦十郎はそれを待っていた。フィーネが追撃しようと接近してきた瞬間、体勢を立て直した彼はフィーネの懐に入り込みカウンターで鉄山靠を叩き込む。正に重機関車による突進もかくやと言う一撃に、フィーネは身動きが取れなくなる。

「ぐはぁっ?!」
「終わりだッ!!」

 動きを止めたフィーネに、今度はこちらの番と言わんばかりに飛び掛かる弦十郎。その光景を見ていた誰もが、彼の勝利を疑わなかった。

 しかし――――――

「弦十郎君!?」
「あ――――!?!?」

 瞬間、フィーネがその顔を了子としてのそれに変え了子として彼の名を呼んだ。
 それは彼の心を大きく揺さぶるには十分であり、勝負を極めようとしていた弦十郎に大きな隙を作らせた。

 フィ
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