邂逅編
第7話 終戦、ロデニウス戦役
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ーで捕捉し、マッハ4の速度で飛翔。一気に敵騎と距離を詰めた。
途中、1騎が突然急降下して地表に向かったために狙いを外したものの、残る9騎は一瞬で04式空対空誘導弾が直撃し、爆発四散して墜ちていく。
別の方向を見れば、城壁の一部、街道と重なっている箇所から黒煙が立ち上っており、別の3機はすでに敵の城門を破壊して防御力を下げる事に成功したのが確認出来る。そしてその3機は飛行場の滑走路に向けてLJDAMを叩き付け、全長500メートル程度の細長い長方形の整地を割った。
『よし、作戦成功だ。全機、帰投する』
爆撃を成功させた6機は主翼を翻し、母艦の方へ帰投を始める。
その一方、第2護衛隊群はポート・ハーク沿岸部へ接近し、敵陸軍基地と飛竜騎隊用飛行場は「いぶき」航空隊が爆撃を叩き込んで沈黙させる。そして数十機のヘリコプターを搭載した2隻の大型艦が前進した。
「上陸、開始せよ」
陸上自衛隊水陸機動団団長の藤堂平九郎陸将補の指示に従い、多機能輸送艦「みうら」と「おが」の艦尾ウェルドックからそれぞれ8両ずつ、計16両のAAV7水陸両用装甲兵員輸送車が発進し、その後に続いて1隻ずつ、計2隻のLCACエアクッション揚陸挺が発進。AAV7の群れは横一列に並んで、ポート・ハーク付近の浜辺に向かって行く。
20分後、AAV7の車列は浜辺に到達し、瞬時に海から上がって浜辺を駆けていく。続いて2隻の多機能輸送艦と輸送艦「おおすみ」「しもきた」から発進した6隻のLCACが着岸し、数両の車両を揚陸していく。
上空では「みうら」と「おが」から発進した30機のCH-47JA〈チヌーク〉が展開し、ポート・ハークの近くの広場や郊外の平原に着陸して、水陸機動団隷下の普通科隊員を降ろしていく。
ポート・ハーク守りの要であった王国軍基地や軍港が瞬殺される様子を目の当たりにした市街地の住民はこの未知の軍勢を恐れて建物に閉じこもり、全く抵抗らしき様子も無く、水陸機動団はポート・ハークに足を踏み入れた。
その日、陸上自衛隊水陸機動団はロウリア王国ポート・ハークを占領し、そこを起点に南下。僅か1日でジン・ハークの北部に展開する事となった。
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西暦2029年/中央暦1639年5月5日 ロウリア王国王都ジン・ハーク ハーク城
ロウリア王国の王都ジン・ハーク、その中心部に聳え立つハーク城。その会議室は重い空気に包まれていた。
ロウリア王国の国土の中央やや北に、王都ジン・ハークは存在する。3800万人もの人口を有するこの国で、居住人口はその人口比の2パーセントに達する約70万人で、ロデニウス大陸最大の都市である。街全体は、高さ30メートルの三重の城壁に囲まれており、その街の中央にハーク城がある。城壁の上
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