第108話
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保護の件の時以上の恩義を感じて、その恩返しの為にリィン少将に色々と”尽くしている”事に関しては否定しませんが、別にエリス達のようにリィン少将に心を寄せているという訳ではありません。」
意味ありげな笑みを浮かべたレジーニアの指摘に対してルシエルは静かな表情で答えた。
「おや、そうなのかい?君が参謀を務める事と君の部下達を灰獅子隊に協力させることを説得した事をリィン少将に申し出た時にベルフェゴールは君が主に”守護天使契約”を申し出て主が侍らす女の一人になるのも時間の問題のような事を言っていて、あたしもその推測に納得していたがね。」
「何で、すぐ”そっち方面”の話に持っていきたがるんだ、ベルフェゴールは………」
「睡魔の魔神の戯言に納得する等、貴女、それでも”天使”ですか!?」
レジーニアの指摘にリィンが冷や汗をかいて疲れた表情を浮かべて頭を抱えている中、ルシエルは顔に青筋を立ててレジーニアを睨んで指摘した。
「全く……リィン少将。改めてになりますが、生き残ったわたくしの部下達の治療と保護に加えて、突然の戦力としての加入まで許可して頂いた事……本当にありがとうございます。彼女達もリィン少将に恩義を感じ、その恩返しの為にもリィン少将の指揮下で戦う事は彼女達自身の”意思”であり、そして”巨イナル黄昏”によって大陸全土が呪われようとするこの世界を”救う”事が”天使としての正義”でもありますから、何もわたくしの説得によって彼女達がリィン少将達に力を貸すように強制した訳ではありませんから、その点はどうかご安心ください。」
「ハハ、感謝したいのは俺の方だよ。俺達もセシリア教官から様々な戦術や戦略は学んだが、さすがに”専門家”である”参謀”を務められるようなレベルじゃないから、その”欠点”を補ってくれているルシエルもそうだが、メンフィル(おれたち)にとって貴重な存在である”天使族”が十数人も協力する事でゼムリア大陸の人々からメンフィル(おれたち)に”大義”があるように見られるようにしてもらっている事には本当に感謝しているよ。」
ルシエルに感謝の言葉を言われたリィンは苦笑しながら答え
「そうですか……」
リィンの答えを聞いたルシエルは微笑んだ。
「話は変わるが主。ちょうどいい機会だから聞いておきたかったのだが……主の昔の仲間―――”紅き翼”だったか?彼らは一体何の為に主達が為そうとしている事を阻もうとしているのだい?その”紅き翼”とやらは主やあたし達が戦っている敵軍――――――”エレボニア帝国軍”に協力している勢力という訳ではないのだろう?」
「……それはやはり、”エレボニアの第三の風”として”どちらかが倒れるまで多くの犠牲者を出し続ける”という”結末”にさせない為だろうな。」
レジ
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