第108話
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よりも今フランツ大尉は名乗りの際にフォルデさんのファミリーネームである”ヴィント”を名乗られた事からして、もしかしてフランツ大尉がリィン少将やフォルデさんの話にあったフォルデさんの……!?」
「うん、僕はそのフォルデ兄さんの弟だよ。それと兄さんを軍位無しで呼んでいるのだから、僕の事はわざわざ軍位付けで呼ばなくてもいいよ。」
驚きの表情を浮かべたクルトの確認にフランツは苦笑しながら答えた。
「寛大な心遣い、ありがとうございます。話を戻しますが、今は失われた”ヴァンダール流槍術”の使い手であるフォルデさんの弟ということはフランツさんも……?」
「うん、当然僕も兄さんと共に父さんから”ヴァンダール流槍術”を受け継いでいるよ。……とはいっても、”皆伝”の兄さんとは違って僕は”中伝”だけどね。」
「ハハ、黒獅子の学級で得た経験もそうだが、卒業してから軍人としての任務に就いていた今のフランツだったら、少なくても”奥伝”にはなっているんじゃないか?」
「うーん……どうだろう?その伝位が上がったかどうかを認める人物はよりにもよって、いい加減な性格をしている兄さんだけだからなあ……」
自身の謙遜に対して指摘したリィンの指摘に対してフランツは困った表情で考え込んでいた。
「……あの、フランツさん。出会ったばかりで失礼を承知で頼みたい事があるのですが……」
一方フランツを見つめて考え込んでいたクルトは表情を引き締めてフランツを見つめてある事を頼もうとした。
「アハハ、大方遥か昔に廃れたはずの”ヴァンダール流槍術”がどんなものなのかを見る為の”手合わせ”だろう?別にいいよ。僕も”本家”の”ヴァンダール流”はどんなものなのか、興味はあったからね。それにその様子だと、どうせ鍛錬の類を嫌がっている兄さんに手合わせを頼んでも、適当に流されるか、まともに相手してもらえなかったのどちらかだろう?僕でよければ、相手になるよ。」
クルトの頼みを察したフランツは苦笑しながら答えた後自身の得物である槍を構え
「ありがとうございます。それとフォルデさんはリィン少将がわざわざ僕の為に時々鍛錬相手を務めるように頼んでくれたお陰で、ちゃんと鍛錬相手を務めてくれました。」
対するクルトは感謝の言葉を述べた後双剣を構えた。
「へえ?――――――それじゃあ、リィン。合図を頼むよ。」
「ああ。双方構え――――――始め!!」
そしてフランツに合図を頼まれたリィンが合図をすると二人は模擬戦を開始した。
模擬戦は一進一退となる激しい戦いとなったが、体力の差でフランツが勝利した。
「―――そこまで!勝者、フランツ!」
「ハア……ハア……!この戦争で体力も随分ついたとは思っていたがまだ
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