邂逅編
第6話 エジェイ会戦
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よる強制育成と身体改造魔法で兵器としての能力を向上させたロード種を導入したとの噂があるが、真相を知るのは一部の上層部のみ。今の自分達が知っても意味のない事なので、パンドールは余り気にしていなかった。
「実に力強い編隊だ。如何に優れた陸軍戦力を持っていても、この戦力を排除する事など不可能だろう」
パンドールがそう満足げに呟いた直後、空に広がる雲の隙間が一瞬瞬く。直後、何処からともなく光の槍の様なものが飛んできて、上空に展開しているワイバーンに次々と命中した。
ズドドドドドォォォォォ…
「なっ…!?」
突如、防空任務に就いていたワイバーンが轟音とともに次々と炎に呑まれ、バラバラになりながら墜落していく様子に、パンドール達は揃って驚愕を露にする。
地上の者達がただ愕然となって立ち尽くす中、ダイダル基地から発進した4機の〈F-2〉は、味方の〈F-15J改〉がギム上空に展開していた敵ワイバーンを排除したのを確認しつつ、ダイダル基地の航空管制塔からの指示を受ける。
『Cleared attack』
『Copy. Cleared attack』
『Fire. Ready…now』
4機の主翼下から連続でMk82・500ポンドLJDAMが投下され、その多くが城の近くにある天幕や倉庫に降り注ぎ、爆発。瞬時に数千の歩兵を吹き飛ばす。
続いてもう4機がギム領主の屋敷に向けて爆弾を投下し始め、爆発。パンドールは部下達とともに信じ難い程の閃光や爆轟に呑まれていった。
その日、日・台・韓・クワ連合軍はロウリア王国軍に対して反攻作戦を実施。ロウリア王国軍は10万以上の将兵と100騎近くのワイバーンを喪失し、侵攻計画が頓挫。それどころかギムの前線司令部が壊滅したため、東部諸侯の私兵の連合軍を主体としていた部隊は総崩れを起こし、後退を開始。当然ながら連合軍はこれを見逃す筈もなく、戦術輸送機による空挺作戦と機械化部隊の迅速な迂回によってギム以西に突入。ギムの奪還と敵軍残党の包囲、そしてロウリア王国東部の一時的な占領を同時に成し得た。
余りに奇跡的に過ぎる迅速な作戦行動によって、連合軍は敵軍の反撃を封じる事に成功した。しかし、戦争の結末を左右する日本の本命はロウリア王国東部には存在しなかった。
何故なら、本命は今まさに、戦争を終結させるべく、ある場所に向かっていたからである。
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