第五百八十八話 カツカレーといえどもその二
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「あんたは」
「野球ではか」
「それでフランツいつもリードしてるけれど」
「そのリードに相応しいか」
「そう思うわ、今回のフォローもね」
「そうか」
「万事抜かりなし」
そうした風なというのだ。
「いい感じよ」
「そう言ってくれると嬉しいな、ならな」
「最後まででっていうのね」
「万全の状態を維持させてもらう」
タムタムはジュディに笑顔で答えた。
「この文化祭の間な」
「それじゃあ頼むわね」
「ああ、しかしな」
「しかし?」
「お客さんが多いな」
タムタムは今度はこんなことを言った、そうして店の中の賑わいを聞いてからルビーとジュディにこうも言った。
「思ったよりも遥かにな」
「繁盛してるわね、確かに」
「お客さんいつも満員に近いし」
「そう思うとね」
「確かに多いわね」
「そうだな、こんなに多いとはな」
それこそというのだ。
「思わなかったな」
「私もね、言われてみればね」
「私もよ」
二人共タムタムに答えた。
「予想を遥かに超えて」
「多いわね」
「喫茶店は多いからな」
文化祭でそれをやるクラスはというのだ。
「だから競争も激しくてな」
「お客さんが分かれて」
「それで少ない」
「そうじゃないかって思ってたのね」
「タムタムとしては」
「ああ、それがな」
その筈がというのだ。
「違うな」
「ああ、そのことだけれど」
ジョンが言ってきた、足元にはいつも通りラッシーがいる。
「何か企画があって」
「企画?」
「文化祭でどのクラスの喫茶店が一番美味しいか」
「アンケートでも採っているのか」
「そう、それを実行委員会がやっていて」
文化祭を運営している彼等がというのだ。
「それでね」
「皆色々な店を巡ってか」
「うちのクラスもお客さんが多いんだ」
「そうした事情だったんだな」
「そう、だからね」
「思ったより繁盛しているか」
「それに文化祭の喫茶店って」
ジョンはさらに話した。
「安いよね」
「紅茶やコーヒーは一杯一テラだ」
「そんなのだから」
「気軽に入られてか」
「このこともあってね」
それでというのだ。
「お客さんも多いんだよ」
「そういうことか」
「そう、というかね」
「というか?」
「いや、うちのお店は紅茶とかコーヒーセーラが出してるよね」
その彼女がというのだ。
「コーヒーはおまめじゃなくてインスタントにしてもらったけれど」
「手間もかかるしな、豆からだとな」
「技術も必要だしね」
「それでも紅茶はな」
「葉が違うから」
パックの中のそれがだ。
「かなり上等のものだから」
「お水だってね」
ルビーはこちらの話をした。
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