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レーヴァティン
第百七十九話 渡河その三

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「エルバ島に流されて」
「百日天下になったけれどな」
「ワーテルローで負けて」
「遂に完全に終わったな」
「そうだったな」
 英雄も最後は呆気なかったと言われている、ただし子孫は今は欧州にいて結婚式では欧州各国の王族が参列する。
「最後はな」
「よくなかったのは事実だな」
「しかし凄かったことは事実だ」
 正もこのことはと述べた。
「本当にな」
「だから俺もな」
「勉強したか」
「ナポレオンのことをな、それでな」
「今回はそれを使って戦うか」
「ああ、東方の諸侯とな」
 そうするというのだ。
「これからな」
「そうするんだな」
「すぐにドナウ川を渡ってな」
 そうしてというのだ。
「それからな」
「まずはドナウ川北岸をだな」
「掌握してな」
「それからだな」
「拠点を置いてそこからな」
「攻めていくか」
「そうするな、まずは拠点を設けて」
 そしてというのだ。
「それからな」
「川の行き来をか」
「掌握するな、だが」
「だが、か」
「それにはドナウ川を完全に手に入れてだよ」
 その様にしてというのだ。
「川を渡るな」
「そうするな」
「そして拠点を設けて」
 そしてというのだ。
「攻めるな」
「それでその拠点は何処かしら」
 双葉はその場所のことを尋ねた。
「一体」
「ガラツだな」
 久志はすぐに答えた。
「それは」
「ドナウ川河口の方のね」
「北岸にあるな」
「あの街にするの」
「あそこなら水路も使えるだろ」
 ドナウ川のそれがというのだ。
「それで陸の方にもな」
「攻められるから」
「水軍の港もあるしな」
「あそこに拠点を置いて」
「そしてな」
「そのうえでなのね」
「攻めていこうな」
 東方をというのだ。
「北の大国相手にもな、クリミアにな」
「拠点を置くのね」
「ああ、あそこからオデッサそしてキエフってな」
「拠点を置いて」
「そしてな」
 そのうえでというのだ。
「攻めていくな」
「そうするのね」
「それで騎士団領の西の一体を掌握して」
 平野部であるそこをというのだ。
「それからな」
「北の大国ね」
「そこでカフカスから浮島の東端までいって」
「そこから北の大国ね」
「ああ、浮島の東はな」
 それこそというのだ。
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