第百六十七話 正攻法その六
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「働いてもらうで」
「勿論そのつもりや」
鵺は己の主にはっきりとした声で答えた。
「そやからや」
「一緒にいてくれるんやな」
「わしは自分の神器や」
「それだけにやな」
「一緒におらんでどうする、生きるも死ぬもや」
まさにというのだ。
「一緒や」
「そう言ってくれるか」
「そや、ほなな」
「今からやな」
「一気に突っ込むで」
こう話してだった。
中里は前にいる敵の軍勢を薙ぎ倒しつつ突き進む、芥川はその彼を見つつ綾乃に言った。
「ほな僕が軍の采配執るから」
「うちはやね」
「綾乃ちゃんは敵軍に行ってな」
その中に入ってというのだ。
「それでや」
「敵軍を攻撃していけばええね」
「そや、綾乃ちゃんの術とな」
それに加えてというのだ。
「そこにや」
「大蛇やね」
「それを使って」
そしてというのだ。
「そしてな」
「思い切り攻撃するんやね」
「それで一騎打ち担当の星のモンはな」
芥川は彼等の話もした。
「それぞれの相手のところに向かって」
「一騎打ちやね」
「そうしてもらう」
こう話した。
「ここは」
「そうしてもらうんやね」
「そや、そしてや」
そのうえでというのだ。
「戦うで」
「ほな今からうちも」
「前に出るんや、そして全軍このままや」
芥川は采配の話もした。
「攻める、もう前にいる敵をや」
「倒していくんやな」
「そや」
まさにとだ、芥川は自分が乗っている狐にも話した。
「ここは」
「そうしてやな」
「そしてや」
そのうえでというのだ。
「後ろは気をつけるが」
「それでもやな」
「敵は多い、もうや」
「前から来る敵を倒していく」
「まずはそれでええ、僕もや」
芥川はきっとした、意を決した顔で述べた。
「軍の采配も執りながらな」
「そのうえでやな」
「そや」
まさにというのだ。
「ここはや」
「自分も積極的に戦うな」
「僕にはこの二つがある」
大通連を右手に、三光手裏剣を左手に持って話した。
「そしてな」
「わしもか」
「自分もおる、そやからな」
それだけにというのだ。
「思いきり派手に暴れられるで」
「そう言ってくれて何よりや」
「勿論忍術も使う」
「忍者としてやな」
「僕の忍術のことは知ってるな」
「知らん筈ないやろ」
九尾の狐は芥川に笑って返した。
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