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おっちょこちょいのかよちゃん
81 運動会に向けて
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(杉山君達凄い強いなあ・・・)
 かよ子はきっと大野と杉山が統率する騎馬隊なら最強無敵だと思った。借り物競争および騎馬戦の練習が終わると次は沖縄民謡の練習を行う予定だった。この時はランニングで借り物競争の練習に参加できなかったまる子も合流した。
「よし、朝の練習はこれまでだ。放課後は応援の準備に取り掛かるからな」
「授業が終わっても帰るなよ」
 皆は解散した。そしてかよ子はまる子に声を掛ける。
「まるちゃん、まさかこの日も遅刻するなんて・・・」
「ああ、ホントだよお〜、急いで走ったのに、また走らされるなんて・・・」
「私でも遅刻はしなかったよ・・・」
「おっちょこちょいのかよちゃんも来てたなんて・・・」
 それを傍で聞いていたたまえととし子は一体どっちが酷いおっちょこちょいなのか分からなくなっていた。

 朝10時半過ぎた時の、山田家。まき子は家事を全て終えた後、ある家に電話した。
『はい、安藤です』
「おはようございます。東京の安藤さんですか。夏休みにお会いしました静岡・清水の山田です」
『ああ、山田さん!ご無沙汰しております』
「先日は娘のかよ子がりえちゃんに出した手紙なのですが、昨日、無事にそのお返事頂きました。どうもありがとうございます」
『いえいえ、こちらこそりえもかよちゃんから手紙を貰って喜んでましたよ。あと、手紙を読んで心配もしていました』
「ああ、そうでしたか、所でりえちゃんのお返事なんですが、東京で様々な企業のビルが爆破されていると聞くんですが、それって日本赤軍とかが関係してあるんでしょうか?」
『ああ、あれは日本赤軍ではなく、極左暴力集団という組織による犯行と言われています』
「極左暴力集団・・・?」
『東アジア反日武装戦線とも言いまして、メンバーの一部が北海道出身で反日やアイヌの革命を目的とする組織の事ですね』
「そうなんですか・・・。安藤さん達も巻き込まれないようにお気をつけなさってください」
『はい、ありがとうございます。では』
「失礼いたします」
 お互い電話を切った。まき子は別勢力の脅威を感じた。異世界の敵や日本赤軍とはまた違った東アジア反日武装戦線の脅威に・・・。

  かよ子は朝の練習で眠たそうにしながらも授業に臨んでいた。途中で・・・。
「山田さん、山田さん?」
 かよ子は戸川先生に起こされた。
「は、はい!」
「大丈夫ですか?居眠りをしてはいけませんよ」
「ご、ごめんなさい・・・」
 かよ子は恥ずかしくなったが、どこかでいびきが聞こえた。まる子もまた居眠りをしていたのだった。当然彼女も注意された。
「皆さん朝の運動会の練習で疲れているのですか」
 皆もちろん「はい」と答えた。しかし、その疲れにも耐えながらも授業を受講するのであった。
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