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ヘタリア大帝国
TURN47 東洋艦隊全滅その四
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 それを見ながらだ。イギリスが言った。
「先頭の魔術の艦隊は盾だな」
「はい、そうです」
 ネルソンがそのイギリスに答える。両軍の間は銀河ではなく砂嵐が吹き荒れ視界を確保できるのがやっとの状況だった。
 その中でだ。イギリスはゴローンが出した魔術の艦隊を見て言うのだ。
「まあ。人はいないしな」
「最高の盾かと」
「ビームが効かないことが大きいな」
「その通りです。ですが」
 ここでこうも言うネルソンだった。見ればだ。
 太平洋軍はその魔術の艦隊に一個艦隊を向けていた。イギリスはその艦隊を見てそのやけに太い眉を顰めさせた。
「何だ?四個艦隊に一個艦隊で向かうのかよ」
「海亀が艦隊の中にいますが」
「バリアはしてるな。それにミサイルを持ってる魚もいるな」
 そこから一つの答えが出た。
「向こうも気付いたみたいだな」
「インドさんですね」
「だろうな。あいつはアラビアのことも知ってるからな」
 それでだった。
「気付かれたな」
「その様ですね。主力はこちらに向かってきています」 
 その通りだった。太平洋軍の主力はエイリス軍の正規の、人間がいる艦隊に向かっていた。その艦隊を見て言うのだった。
「では」
「正面からの決戦になるな」
「その様ですね」
「こっちはビームが主力だ」
 だから砂嵐での戦いは苦にならないのだ。
「ビームとビームだ」
「後は数と戦術ですね」
「そうなるな。じゃあ正面からな」
「正々堂々と戦いましょう」
 こう話してだった。両軍は戦いに入った。まずは太平洋軍の魚から小魚達が放たれる。だがその小魚達の攻撃も。
「効率が悪いな」
「はい、視界の関係で」
 秋山が東郷に話す。
「ああなっています」
「普段の三割か」
「三割程しかダメージを与えていません」
 そうなっていた。実際に。
「予想していましたが。厳しいですね」
「そうだな。それではだな」
「鉄鋼弾も同じです」
 日本軍が得意とするそれによる攻撃もだった。
「思う様な効果は出ないでしょう」
「あちらも三割か」
「その程度です」
 これが彼等の予想だった。
「やはり期待できません」
「だからこそビームだ」
 その攻撃に頼るというのだ。
「そうしよう」
「わかりました。それでなのですが?」
「それで?」
「ネルソン提督のことです」
 今のエイリス軍を率いる彼の存在はやはり大きかった。
「彼については」
「考えがあると言ったな」
「はい、そのお考えは」
「ビームだ」
 東郷は素っ気無く答えた。
「ここはビームを使う」
「ビームを!?」
 そう聞いて秋山は眉を顰めさせた。
「しかしそれは」
「普通はだな」
「はい、ネルソン提督の艦隊はバリアが充実しています」
 普通の状況で
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