第九幕その四
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「全く以て」
「そうですか」
「うん、ただね」
「ただ?」
「夜でないと」
「飲まれないですか」
「お酒はね」
それはというのです。
「飲まないよ」
「そうなんですね」
「このお酒は楊貴妃殿がお好きで」
「楊貴妃さんですか」
「物凄く奇麗な人だよ」
この人のこともお話するのでした。
「あの人は」
「そうですか」
「あれだけ奇麗な人は見たことがない」
こうまで言う関羽さんでした。
「あの人は」
「そこまでなんて」
「楊貴妃さんといいますと」
また神宝が言います、チャーシュー麺を食べています。
「中国の歴史でも有名ですね」
「美人で」
「そうですよね」
「オズの国でも屈指の美人ではないか」
「そう言っていいですね」
「まことに、ただ」
ここでこうも言う関羽さんでした。
「男であるが三蔵法師殿も」
「あの人もですか」
「驚く程なのだよ」
「奇麗なんですか」
「まるで女性の様な」
そこまでというのです。
「整った容姿なのだよ」
「そうなんですね」
「そうなのだ」
関羽さんはお饅頭を次々と食べながら言います。
「何でも日本のドラマでもそうなったそうだが」
「あっ、女の人が演じられて」
「驚く程美人さんだったそうだが」
「その人よりもですか」
「実際は整っておられて」
「楊貴妃さんにも負けない位にですか」
「美形だよ」
こう言うのでした。
「まことに」
「そうですか」
「だからお会いした時は」
「そのお顔にですね」
「驚かないことだよ」
「女の人より奇麗な男の人?」
ボタンは海老蒸し餃子を食べつつ言います。
「どんな人かな」
「興味がありーーますーーね」
チクタクはボタンに応えて言います。
「どういったーー方ーーか」
「そうだよね」
「ううん、どんな人かな」
オジョも言います、唐揚げを食べながら思いました。
「お会いしたいね」
「私はお会いしたことがあるけれど」
オズマは北京ダッグを食べつつお話します、見れば海老のチリソースに蟹焼売、茶卵に豚腹煮込みに鯉を丸ごと揚げてとろりとしたあんをかけたものに卵炒飯、八宝菜、チンジャオロース、フカヒレスープに中華風サラダもあります。
「本当にね」
「美人さんですか」
「男の人だけれどね」
「そうなんですね」
「私よりも遥かにね」
「オズマ姫よりもですか」
「そうなの」
こうオジョにお話します。
「本当にね」
「そうですか」
「そう、だからね」
それでというのです。
「お会いした時にね」
「驚かないことですか」
「そう、だから驚かないでね」
「その時は」
「皆ね」
オジョだけでなくというのです。
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