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ドリトル先生と牛女
第九幕その九

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「今ではね」
「安いよね」
「メロンよりもずっとね」
「そうなってるね」
「昔は高かったっていうのに」
「それがね」
「そうだよ、技術が進歩すると」
 冷凍技術に保存技術そして農業のそれもです。
「皆色々なものが食べられるんだ」
「そうよね」
「旬のもの以外も食べられる様になってるし」
「今じゃ冬に西瓜食べられるし」
「夏に蜜柑だってあるし」
「確かに旬のものが一番美味しいけれど」
 それでもというのです。
「旬の時以外にも食べられることはいいことだね」
「本当にそうよね」
「西瓜も夏以外にも食べられるし」
「そう思うとね」
「本当に技術が発達していいね」
「ハウス栽培もね」
 これもというのです。
「素晴らしい技術だよ」
「そうよね」
「ハウス栽培で色々なお野菜が作れてね」
「何時でも食べられるから」
「いいわよね」
「うん、こうした農業技術をどんどん発展させて」
 そうしてというのです。
「皆何時でも美味しいものを食べられる」
「そうなっていくべきだね」
「農業についても」
「それがいいことね」
「僕はハウス栽培は素晴らしいものだと思うよ」
 そう考えているというのです。
「本当にね」
「色々なものが何時でも食べられる」
「そうなるからね」
「本当にいいね」
「その土地やお水、季節で栄養は変わるけれど」
 お野菜の中のそれはです。
「それでも食べられることはいいことだよ」
「そうだね」
「そういえばあの料理漫画ハウス栽培も批判してたね」
「作られたお野菜の栄養が凄く低いって」
「数字に出てるって」
「だからそれぞれの土の質やお水、季節があるから」
 だからというのです。
「一概に言えないよ」
「極端に低い場合を一般にしたら駄目ね」
「そうしたら」
「そう思うと本当にあの漫画は危険だね」
「読んで鵜呑みにしたら」
「日本には色々な漫画があるけれど」
 それでもというのです。
「あの漫画は特に有害だよ」
「牛乳もそうだし他にも色々あるよね」
「もう問題だらけの漫画で」
「読んだら危ない」
「登場人物の真似をしても」
「そうだよ、あの漫画は反面教師にしないと」
 鵜呑みにしないで、です。
「よくないよ」
「いや、凄い漫画だね」
 王子はスプーンで黄色い水位化を食べながら言いました。
「僕も知ってる漫画だけれどね」
「王子もそう思うね」
「先生が言う意味で凄いってね」
「そうだよね」
「少なくとも先生には合わないよ」 
 その漫画はです。
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