邂逅編
第4話 開戦、ロデニウス戦役
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実施して良かった…あと1日遅れていれば…」
地表に近い区画に設けられた臨時司令部の一室で、ギム守備隊に属する兵士の1人がそう呟き、モイジは魔信機の前に立ちながら沈痛な表情を浮かべる。
「だが、脱出するまでに守備隊の面々には必死を強いる事となってしまった…」
「隊長、連中は敢えて無茶を志願したのです。 市民10万とニホン人移民を守るために敢えてその場に残った彼らの犠牲を無駄にしないためにも、ここで粘って相手の侵攻を遅らせるべきでしょう」
副官の1人がそう言ってモイジをフォローしたその時、通信手が報告してきた。
「モイジ将軍、エジェイの西方方面師団より入電です。 現在ニホン国とタイワン国、大カン民国の援軍がマイハークに到着し、荷揚げ作業と現在こちらに向けて接近しつつあるロウリア艦隊迎撃の準備を進めているとの事です」
「そうか…直ちに避難民の幾つかをエジェイ方面へ逃がしつつ、防衛線を張るぞ。遅滞戦術で敵兵力を減らしつつ、エジェイへ後退するんだ。 民間人を1人も死なすな!」
『はっ!』
モイジの指示を受け、クワ・トイネ公国軍ギム守備隊とチカグラ配備部隊は避難民のエジェイへの避難作業と塹壕からなる防衛線の構築を開始し、圧倒的劣勢下での遅滞戦術に取り掛かり始めたのだった。
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