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八条学園騒動記
第五百八十七話 開演してその九

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「中国人もね」
「そうなんだね」
「ええ、ただ今のチャイナドレスは」
 こちらはというと。
「基本はね」
「素足になってるね」
「ええ、あとね」
「あと?」
「おトイレもしやすいし」
 チャイナドレスはというのだ。
「あれで便利なのよ」
「おトイレしやすいんだ」
「左右にスリットが入ってるから」
 チャイナドレスの特徴だ、そのスリットから見える脚が色気があるということで人気にもなっている。
「あれのお陰でね」
「おトイレしやすいんだ」
「それにね」
 蝉玉はさらに話した。
「動きやすいしね」
「それでなんだ」
「いいのよ」
「そういえばね」 
 ここで菅はこう言った。
「ああした動きやすい服って昔の貴族着ないね」
「どの国でもそうだね」
 スターリングは菅のその言葉に頷いた。
「貴族は」
「昔のね」
「今のエウロパ貴族もだけれど」
「特に女の人はそうだね」
「やけに膨らんで足が完全に隠れたスカートでね」
 エウロパ貴族の服装はバロックやロココの頃の貴族の服であるのだ、ただし髪型はこの頃の様にはなっていない。
「何かと動きにくい」
「そうした格好だね」
「エウロパ貴族は」
「本当に」
「それで歴史を見ると」
「貴族はね」
「皆動きにくい服だね」
 装飾がかなり多く重ね着もしていてだ。
「そうなってるね」
「何かとね」
「やっぱりあれだね」
 スターリングは菅に話した。
「肉体労働しないから」
「それでお金もあるから」
「もうね」
「ごてごてと着飾るんだ」
「貴族はね」
「そういうことだね」
「中国の皇帝ともなると」
 蝉玉は自国のことから話した。
「物凄かったわよ」
「黄色の服だったね」
「中国の皇帝の服って」 
 二人もこう言う。
「それで龍の刺繍とか色々入っていて」
「物々しいんだね」
「頭には冠があってね」
 言うまでもなく皇帝の冠である。
「それでね」
「物凄い装飾だね」
「機能性は全く無視した」
「始皇帝なんか服を何枚も着ていて」
 これは格式もあった、君主としてのそれが。
「刺客に刺されても助かったのよ」
「刃が届かなくて」
「それでだね」
「そういえばあの人刺客に狙われたことあったね」
「三回位あったね」
「それでこれは秦王の時で」
 まだ統一していない時のことだ、中国を統一してそうして皇帝となったのだ。始まりの皇帝だから始皇帝なのだ。
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