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SHOCKER 世界を征服したら
世界征服!!
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「……そうだな。ここで諦めてはだめだよな。俺達が抵抗を続ける限り、希望はある。俺達も前線で戦うぞ!!」


「「「オーーーッ!!!!」」」






木暮達はそのまま玉砕覚悟で前線に向かった。半ば自暴自棄になっていたことは否めないが少しでも前線で戦う部下達の手助けがしたかったのだ。


「どうだ?戦況は……?」


木暮がダメ元で聞くとやはり、部下は暗い顔をした。


「…なんとか持ちこたえています。しかし……この状況ではあと3日が限界です」


「3日……3日か……」



木暮は顔に手を当てて考える。玉砕覚悟とはいえ、ショッカーに一矢報いるための戦術を考え直し始めていた。少しでも多く敵に損害を与えるために。
しかしこれといった策が全く思い浮かばない。


『反乱分子に告ぐ!貴様らは包囲されている!!大人しく降伏せよ!そうすれば命だけは保障しよう!』


彼らから見て向かい側にあるショッカー防衛軍の装甲車は依然として降伏勧告をスピーカーで流していた。
彼らは知っている。降伏しても命を保障されることなどない。それどころか確実に処刑されることを。


穴だらけの道路や土塁、炎上する車両に身を隠しながら銃弾の飛び交う激しい銃撃戦を行っている。双方とも増援が来ておらず、膠着状態に陥っていた。
目出し帽を被ったゲリラが戦闘員の小隊に向かって火炎瓶を投げつけると戦闘員達は火達磨になって悶える。


「ハッ、ザマァ見ろ!!ショッカーの犬め!!」


「ハハッ!いいぞ!!このまま世界を解放するんだ!!」


戦闘員を1人倒しただけにも関わらず、何も知らない部下達は一喜一憂する。
木暮や千恵、一部の部下達を除いて殆どのゲリラ達には「このまま勝てるかもしれない」という淡い期待が生まれていた。



キュラキュラキュラキュラ



「ん……?なんの音だ?」


木暮が音の発生源を探そうと辺りをキョロキョロと見回すと前方のビルの隙間から米軍のM3中戦車のように砲塔が2つ付いた黒塗りの戦車がヌッと姿を現した。
装甲上部の鷲のエンブレムが自らの所属を主張する。


キュラキュラキュラキュラキュラ


「ショッカーの戦車だ!撤退だ!逃げろぉぉ!!」

 
誰かがそう叫び終えたのとほぼ同時に戦車の砲塔がゲリラ達の方を向き……


ドォォォン!!!!


戦車の砲撃をまともに喰らい、ゲリラ達は宙を舞う。


「ぎゃあああああ!!!」
「痛い!!痛いよぉぉぉ!!!」
「足が……私の足…どこに……」


廃墟に断末魔や叫び声が響く。砲撃を生き延び、意識のある者は仲間の死体や失くした手足を探す。



その一
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