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おぢばにおかえり
第六十一話 食べてもらってその一

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               第六十一話  食べてもらって
 オムライスにほうれん草のオリーブオイル炒めといったお料理を阿波野君に出しました、阿波野君には特大のオムライスを出しました。
 私達は頂きますをしてから家族と彼を交えて食べはじめましたがお父さんが阿波野君ににこにことして尋ねました。
「美味しいかな」
「はい、滅茶苦茶美味しいです」 
 阿波野君はかなりの勢いで食べながらお父さんに答えました。
「これなら幾らでも食べられます」
「おかわりあるからね」
 今度はお母さんが阿波野君に言いました。
「遠慮しなくていいのよ」
「何か悪いですね」
「悪くないわよ。残る方が困るから」
 だからだというのです。
「沢山食べてね」
「残さない様にですね」
「それでね、今回のお料理は」
 お母さんは阿波野君にさらに言いました。
「千里が主に使ったから」
「先輩がですか」
「ええ、そうなの」
 このことも言うのでした。
「だから沢山食べてね」
「私が作ったら何かあるの?」
 ここでもにこにこしているお母さんを見て言いました。
「一体」
「あるから言ってるのよ」
「何で?お母さんが作った方が美味しいでしょ」
 年季があるだけにです、実際に味付けも火の通し方もお母さんが作ったものの方が美味しいと思えます。
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