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最弱能力者の英雄譚 〜二丁拳銃使いのFランカー〜
第二十三話
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た。


「お前は、俺の能力について忘れてたのかァ!!!!」


 反発も放たれた銃弾は、殺虫剤を吹きかけられた蚊のように、途中で空中へと止まり、無残にも落ちていく。
 そう奴の能力は、超拒絶系統能力、誰にも、どんなものにも壊すことができないバリアだ。
 奴はそう叫んでいると同時に、ゆっくりと、その大きな大剣が奴の腰へと回る。


「おめえの能力くらいわかってんだよ!! 黙ってろタボが!!」


 頭全体へと巡りに巡っている、アドレナリンに任せて俺は奴へと吠える。
 そして、奴へと左足でライダーキックをするように獲物に飛びかかった。
 飛びかかる以前に、両手にあった二丁の銃をホルスターへとしまい、太ももにあるナイフを二刀、とっていた。
 左肩にあるキテレツスイッチを起動、そのスイッチが発動するのは、この左足のふとももだ。

 戦隊ものの、敵を倒した爆発のように、その左足からは、蒸気による煙が、二人の周りに充満した。
 煙を切り裂き、奴の頭をめがけて、その流星のような左足を、一つの槍のように伸ばした。

「オラアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア」

 バァアン!!

 と奴の目の前、俺の足の先に、鉄の板のようなものがあった。
 そう煙では、見えなかったものの、奴はその大きな大剣、系・神殺斬首刀《ケイ:ディカヴィテイション・ソード・オブ・ザ・ゴッド》で防いでいたのである。
 その固い感触に、かかとの骨を伝い、膝、腰の骨に振動が伝わる。

 さらにと、空中にいた俺は、そのまま正面へと体勢を直し、強く踏ん張り、その剣を踏み台にして、奴の上へと天高く飛んだ。


 ――――その高さ、5メートル弱。



「俺の攻撃を受けきれるかあああああああああああああ!!!!!!」


 俺は下にいた人間に大きな声で叫ぶ。
 そして5メートル上空からの頂点で失速。
 次の落下は、地上にいるすべてのものに、衝撃が来そうなほどに、気迫が入っていた。


「そのまま上空にいろ、貴様の自信ごと、スイカ割のように切り落としてやる!!!!」


 彼は俺の方を向くとそう叫んだ。
 向くと行動同時に、奴の周りにまとった蒸気は、ティッシュで拭いた水のようにに消えた。
 その声で、体の中さえも響くような声でもある。


 息が止まりそうなほどに、緊迫したその一瞬の時間、俺は二丁の銃を両方とも放った。


「そのまま死に晒せえ!!」


 勝ち負けなんて、ぶっちゃけると心底どうでもいい。
 俺は、目の前のこの盾田剣士?カベ?をぶっ壊したいだけだ!!


「愚直だなああああ!! タスクよおおおおおおおおお!!」


 しかし銃弾は、奴の顔面前に制止する。
 
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