第二十二話
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、抱えきれないぐらいに出るだろう。だがな、私はそれでも世界を、人間を救ってみせる
手始めに、この俺の前に立つ、神のいたずらによって生まれたお前を殺す
それが私だ。それ以上の覚悟――使命、貴様にはあるのか?」
頭がお花畑にもほどがあると俺の中でそんな感想が生まれた。
こいつは、何かを背負っている自分に酔った最高の廚二病だ。
だが、嫌いではない。
そんな独りよがりな奴は、俺は結構気に入っている。
だから超えてやる。
誰かのためではなく俺自身のためにな。
そして実況が叫んだ。
「右手に立つのは、ESP学園創立、前代未聞の無能力者ァ!! 佐部タスクだああああああああああああああ!!!! どんな攻撃を受けても立ち上げる、ゾンビのようなしぶとさ、さらには多彩な戦闘テクニックを使い相手を倒す!! 最底辺から這い上がってきた、真の実力者だァ!! 去年までランク祭に出場できなかった無念が、彼を導いてきたと剣先生はそう仰っております!! どうでしょう先生、彼は勝てるでしょうか?」
今日は剣先生は実況と一緒になってついていると言っていた。
「そ、そうれしゅね、うんそうだと思いませぇよ」
カミカミな発言であった。
戦闘があんなにも得意であるのに、大勢の前では緊張してしまうという、予想外のギャップが見れた。
「ッヴんんん!! その対を成すのは……」
剣先生のミスに、軽く咳払いをすると、会場にいるすべての人間の鼓膜に直接入ってくるような、大きな音量でこう叫んだ。
「左手に立つのは、S級まであと一歩となった、ランク祭三連覇を狙う史上最強の能力者ァ!!!! 盾田剣士だあああああああああああああああああああああ!!!! 全てを無に変えるような、相手に絶無をあたえる能力、巨人のように強大に発達した筋肉!!!! まさに岩山を具現化したよな人間だああああああああああああああああ!! その無謀に挑戦したものは、幾度となく心を折ってきた男です。両者二戦目ということもあり、相手の出方は十二分に理解できているだろう!!!!!! 新時代を切り開くのは君たちだあああああああああああああ!!!!!!!!!!!!!!!」
その絶叫の後に、ガゴンと、マイクと何かが当たったような音が会場に響き、声の主が剣先生へと変わった。
「ちょっと、ど、どうしたんですか!? ちょwwwやべえ顔真っ赤にしながら泡噴いて倒れてやがる! どんだけ真剣に絶叫しつくしたんだwwwwww」
誰もが聞こえるような音量で剣先生は痛快に笑っていた。
それに釣られる様に、会場のあちらこちらで笑い声が聞こえる。
その空間の中、俺と、盾田剣士は、ただピクリともせずに始まりの合図を待っていた。
戦
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