第二十一話
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、体内では弾の形を変形させて、俺の体をむしばむように痛みがある。
「――――ハァッ、ハァッ」
時間が経つにつれて、激痛と、無理な再生が俺を苦しめていた。
大きな息づかいとともに、額にある大粒の汗を左腕でガシガシとぬぐう。
だが、畑井ゴウの攻撃とは天と地ほどの痛みだ。
まだこちらの痛みの方が、精神的には圧倒的に楽である。
”普通”ではない考え方に、口元が緩んでいた。
そんな自分を客観視しながら、片手で愛銃のリロードを済ませる。
「僕の攻撃に逃げ場なんてありませんよ!! わかっているでしょう!!」
左手にはリボルバー、右手にはアサルトライフル。
能力が発動できるのはあのリボルバーからだと考える。
ほんの一瞬、その隙さえあれば。
奴の俺の距離は、短くも、俺の体感では地球を一週するくらいには長かった。
戦いの緊迫した空気で、意識が過剰な距離感を生む。
いや考えを改めろ、距離が遠いならば、こちらから行くに限る。
自信の痛覚、意識を完全掌握させて地球の裏側、いや人間の限界すらも超えてやる。
――――それが俺の戦いだ。
覚醒せし感覚《Awake Sinn》――――――。
発動と共に、障害物から出た。
視界は、極限間まで情報の単純化、色彩情報は奴の周りだけ、体感時間は、二分の一.
正面二〇メートル、単射撃武器に連続射撃は圧倒的不利である。
それでも俺は行く。
それを気づいたのか奴は待ち構えたようにそのアサルトライフルをこちらの方へと向けた。
「とち狂ったんですか!! タスクさん!!」
激動するように奴は叫んだ。
「うるせえ、来いよ俺はここにいるぜ!!」
奴は右手に持っていたリボルバーを素早く収めると、アサルトライフルを放った。
連射による手数をそれでもかと見せる。
それを躱すようにに愛銃を二丁、奴の方へと向け二メートルほどジャンプをして放つ。
「的ですね!! 的ですよあなたァ!!」
空中で静止した首を思いっきり右肩へと曲げた。
右肩にあったのは、自製のキテレツスイッチ。
畑井ゴウ戦で学んだこと、それは奇襲の重要性だ。
足には、イレギュラーダガー?奇襲ナイフ?が潜伏されている。
そのナイフが奴のアサルトライフルを握っていた手へと、空中を飛ぶ戦闘機のように滑空。
空を切るような音を立て、その手に当たった。
親指の骨を断ち、切られた指と同時に奴の銃火器が落ちる。
「あああぁああ!! それですよタスクさん!! これがあなたの真骨頂だッ!!」
奴は左手でナイフを取り出した。
俺はキックをする要領で奴の胴体へと、落ちていく。
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