第十九話
[3/6]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
っ飛ばされていた俺は、目の前の自身の血肉、内装に大きな咳と共に血を吐いた。
赤い血の池は、俺の顔を反射して、目の前の内臓などからは生臭いにおいを放っている。
俺の内臓なのかと気づいた時には、激痛と再生が始まっていた。
そして、再生が終わった合図であるしびれるような感覚で、俺はゆっくりと立ち上がった。
地に落ちていた内臓は凄まじい速度で乾燥すると、砂煙となって風と共に消えていく。
そこには激痛を楽しんでいる俺がいた。
Mという体質ではなく、自身の再生能力に面白いという感想が生まれたのだ。
――――この感覚、病み付きになる。
なあこれが”力”ってやつなのかよ……
このバケモノめいた現象が……
たまらない。ああ、お前らは自分の能力?さいのう?にこんな思いを巡らせていたんだな。
無能力と言われていた過去だったが、今の自分にとんでもないような万能感が芽生えていた。
俺は、やれる。
なあ、俺を見下していたお前ら、どうだ。
俺はお前らよりやれるんだぞ。
だからしっかりと見ていろ。
――――――俺の戦いを。
覚醒せし感覚《Awake Sinn》――――――。
意識が加速し、ゴウを除いた映像の簡略化が始まった。
そして、背景は絵の具をにじませたように、歪んでいく。
俺を立ったのを確認したのか、奴は攻撃をする構えをとっていた。
脳の情報選択に痛覚の情報を消した。
次に、いかに少ない移動で彼の攻撃を浅いダメージにするかそのことに重点を置く。
吹っ飛ばされた攻撃の影響で、銃が奴の近くに落ちている。
一つは奴の5メートル横に、もう一つは左後方の3メートル離れた位置だ。
攻撃を加えるには、二つの銃を取り直さなければなければならない。
なぜ避けることに専念せずに、攻撃を加える必要がるのか。
少しでも時間を稼ぐことと、攻撃を躱すことが難しいからである。
奴の攻撃回数はあと少しで終わりといったところだろう。
腰にあるマガジンポーチの重さで、だいたいのいくつマガジンがあるか考える。
ざっと九つと言ったところだろうか。
敵を視界にとらえる。
奴は休みも容赦もなく、攻撃態勢に入った。
地をなぞるように擦ると、凄まじい眼光をこちらに向けてきた。
――――突撃。
前転をするように、避けるが遅かったのか足にへと、その攻撃が当たった。
足は宙に舞って、目の前に落ちる。
血が水を出しているホースのように勢いよく噴出し、周り一帯は血の池と化している。
足をわし掴み、切られた足へとくっ付けた。
すると、再生能力が発動した。
接ぎ木をするようにして、何倍もの速さで再生する足。
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ