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最弱能力者の英雄譚 〜二丁拳銃使いのFランカー〜
第十九話
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ように、右手が腹を壊す勢いで向かってきた。
 剣先生に認められた自慢の反応と、今までの経験に基づいた読みで躱す。

 しかし激痛。
 わずかながらにかすれ、三本ほど肋骨を折られた。
 掠っていながらも、その攻撃力は常軌を逸している。

「クッ!!」

 横のステップで、攻撃を受け流しながら大きく距離を取る。
 距離を取る途中、体に先ほどと似た、縦の揺れが襲った。

 ――――ドクン。

 体に電流が走るような感覚。超回復で肋骨は手品のように、回復した。
 断りに反した力にタスクは、肋骨を撫でる。
 無茶苦茶な回復力に驚く。

 先ほどの動けないまでの負傷に、回復の力の発動は遅かった。
 なるほど、首から上までの損傷は治癒力が遅くなるということか。

 不完全ではない再生能力。

 まあこれくらいのハンディはあってもいい。

 すぐさま奴が着地した位置に、カウンターである銃弾を放った。
 奴は第二撃をするべく、中腰になって俺を見ている。

 俺の攻撃を見ていたのか弾を避けた。

 そのうちに障害物に撤退をする。

 リロードと、体力回復を目的にした行動だ。
 すぐさま、コンクリートごと突っ込まれては大変なので、その身を走らせる。

 物陰から、出た瞬間身を隠していたコンクリートが爆発したかのように木っ端みじんになった。
 奴が、障害物ごと攻撃を仕掛けたのだろう。

 砂煙の中、奴が動いた気流を捉え、走りながら弾丸を放った。

 煙の中に、一発、二発と弾は食われ、三発目を打ったと同時に、次の障害物へと隠れる。

 ――――フウと息をついた一瞬だった。

 ダイナマイトの爆発音のようなものと、気づけばその身は宙に浮いていた。
 左腕はは反対側に曲がっており、右脛から下は激痛が走る。

 すぐさま体の欠陥を察知し、俺の能力は発動した。
 腕は芯が通ったように元通りになり、足の痛みはなくなっている。
 しびれるような自身の能力で目覚めると、空中で体制を立て直す。
 立て直しながら太ももから、ナイフを取り出した。
 着地、奴が正面一〇メートル先で構えていた。

「これでぇ!! とどめええええええええええええええええええええええ」

 考える間もなく、奴は俺の方へと突進を始めていた。
 その速度に避けるという思考が考えつく前に、今度こそ、そのパンチは腹にあたった。
 その一撃に、スポンジのようにへこんだ腹はありったけの血、肉、内臓を飛び散らせ、俺は後方へと吹っ飛ぶ。
 体をくの字に曲がったと思いきや、ショットガンの弾のように俺の血肉が飛び出しているのが分かった。
 手に持っていたナイフは、宙を飛び奴の足元へと落ちる。


 戦闘エリアギリギリにまで吹
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