第十八話
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持っているだ。
所詮は、圧倒的不利な相手にはこうして、壁に打ち付けられるような雑魚無能野郎だ。
ゴミなんだよ、こんな自分すら救えない俺には誰も救えない。
生きる価値なし、思う存分殺してくれ。
――――――俺を殺してくれ。
みっともなさすぎる、こんな自分が誰かにあこがれをいだいていたなんて……
思い上がりにもほどがある、あこがれていた人にも失礼だ。
自分が憎い、無能の俺に何ができる。
このまま体は動かずに、俺は何も成し遂げることもなく、生涯を終えるんだ。
さあ殺してくれ。
これが生涯、最弱無能と馬鹿にされつづけて、何も掴むことができなかった人間の末路だ。
◇ ◆ ◇
これから死ぬんだと。
諦めていたんだ、もう駄目じゃないのかと。
ドクッ!!
瞬間、心臓を強く打ち鳴らしたような音が、俺を襲った。
すると体のつま先から、細部にわたる隅々まで、とんでもないような衝撃。
次に焦げるような痛み――
この感覚…… デジャヴを感じさせる。
凄まじい痛みに、痙攣のような体の揺れがあった。
視界は電流が走ったように、直下型に揺れに揺れる。
だが激痛は収まることはない、いまだつんざくような痛みが、全身に流れる。
「ああああああああああああああああああああああああああああ」
空から雷が落とされたように、俺の体は絶叫と共に、その身を震わせた。
俺は、いつの間にか声が出せるようになっていたのか、声を張り上げる。
自身の体が埋め込まれていたコンクリートから飛び出すと、痛みに悶えるように全身をくねらせていた。
そしてなぜか、突然と夢から覚めたように、体を自由に動かせるようになっていた。
「な、なんだあこれ!?」
頭上、50センチほど離れたところから、驚いたような声が聞こえる。
それが感知できるほどに、俺の五感は復活していた。
まるで、悪い夢を見ていたかのように俺は両手で耳を塞ぎ膝の間で縮こませながら座る。
全身からは冷や汗。
そしてかすかではあるが、妙な震えが汗で冷え切った手先を震わせていた。
右手には能力印が、ジリジリと焦がれるようにうずいている。
「うぅうううううううううううう」
体から乾燥した皮膚のようなものが、ボロボロと落ちていく。
傷だらけの体には、超再生の力が働き、きれいな皮膚が首筋から見えてきた。
下に落ちた皮膚は、下に落ちると細かい粒子のようになり、風に乗って消えていく。
幼い子供のようにうめき声をあげながら、自身の能力にただ震えていた。
この感
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