第十七話
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思考が、視覚が、指先が、体の一つ一つのパーツが、脊髄反応による動作へと移行。
「休む暇も与えねえよ!!」
奴の凄まじい脚力と共に、ジェット噴射のように加速していく右手が飛んできた。
その攻撃を膝を使って勢いよくしゃがみ、下に移動する反動を使って隙を見計らい、奴の人的急所へと弾丸をぶっぱなった。
そのまま、闘牛士のように突っ込んできた攻撃をギリギリでかわした。
ダヒュン!!
至近距離の射撃。
とっさの判断でやってみたが、奴は近すぎる距離には防ぐことはできないらしい。
腹を抱えて、途中であった攻撃は力を無くして、両足と右腕は地に着く。
とっさの判断で致命傷を少しの行動で回避しているのが、奴の行動を近くで見ていて分かった。
これだけでも、奴はそれなりの手練れということがわかる。
「ッ!!」
怯んだか!? すぐさま奴からバックステップで距離を取り、奴へと連続して弾をと放つ。
初めの1発が奴の左足を掠り、連続して追い打ち射撃をすることに気づいたらしい。
連続で放たれた弾を避けながら、奴は障害物へと持ち前の速さでそのを隠した。
「おいおい初めの威勢はどうしたんだよ!」
隠れて応急手当をしているだろう奴に、大声を張り上げた。
あの位置の傷では、もって数分だ。
おそらく奴は短期決戦を仕掛けてくるだろう。
奴は真正面から向かってくるとわかった。
――――ならば受けて立とう。
「うるせえ、無能野郎がぁよぉ!!」
奴はピンピンしていた先ほどとは全くと変わらない様子だ。
余裕綽々と障害物から姿を出した。
当てられた攻撃は、止血してるのか、赤い血が固まって服についているように見える。
「元気だったか、じゃあ続きを始めるか?」
奴に挑発をするように銃先を向ける。
「おめえ案外やるじゃねえか、俺の瞬殺爆裂のパンチを見て、受け流しながら攻撃するなんてなぁ!」
奴は、キラキラと目を輝かせていた。
それはワクワクしているような顔でもあったため、奴も俺と同等である
”戦闘狂”
というあり方に親近感が芽生えた。
そんな考えにニヤついてしまうのを手で隠しながら、こう言った。
「そりゃどうも」
「ほんじゃあ、力が有り余っている今のうちにいくぜぇ……」
奴はクラウチングスタートをするように中腰になり、地面に三本の指を付ける。
そして後ろ脚は、今にでも蹴りだしそうなブッファローのように地を強く撫でた。
「俺最強の必殺技ァ!! ブレイクスタンプゥアアアアアア!!」
隙を見せている、その隙をすかさずに俺は弾を奴へと放った。
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