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最弱能力者の英雄譚 〜二丁拳銃使いのFランカー〜
第十三話
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受け刺しの剣を持っているように構えられていた。
 このままでは奴の受け切りにやられると判断し、体感をバック宙するように後方へ、そしてきれいに着地。
 瞬時に奴は見えないブレードを抜き切るかのように構えていた。

 すぐさま奴の横大振りによる剣撃を避けるべく、義手を後ろへバックするように叩き込んで距離を取った。
 バッタのように回避した俺は、後ろからの衝撃に転がるように対処。
 瞬間、鋭い何かが俺の目の前を通り過ぎたのが第6感で認識した。
 奴は見えない剣を横に切り降ったのだろうと感覚的に察知する。

 着地と同時に、彼が接近戦でバリアを展開しないことに疑問を抱いた。
 俺ごときの接近戦には使わないということだろうか……
 強者ゆえの手加減――いやこれは先ほどの過去の先頭と鑑みるに咄嗟には使えないということか?

 いやそれはない。先ほどの銃弾を防いだのはどう見てもバリアだ。
 では弾丸のような強烈な衝撃にしかバリアは発動することができない……?
 それなら納得はいく。
 軌道が狂ったナイフでの投擲を防いでいたあいつは、妙に焦っていたからな。
 これはまだ仮定の段階だ。もう少し様子を見る。





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